2012年2月29日水曜日

宝登山登山之記

From twitter&Blog用

 去る2月26日に、埼玉は長瀞の宝登山へ行って参りました。

 長瀞と言えばライン下り、ライン下りと言えば長瀞。正直それ以外はあんま知らんかったけど、最近になってロウバイの名所があるという事を知り一つ見物しに行くことに。埼玉県に住んでもう20年以上になるけど、県西部、とりわけ秩父地方というのは殆ど足を踏み入れた事がなかったので、まだ見ぬ埼玉の姿を見れるという期待も込め、羽生から秩父鉄道に乗り換えいざ長瀞!

……いざ……

……遠い!

 伊勢崎線に乗ってた間は割合サクサク先に進んでたけど、秩父鉄道に乗り換えてからは異常に時が経つのが遅く感じる……実際、鈍行列車だったので遅いんだけど、それに加えて目に入る秩父鉄道沿線の風景と駅舎、そして車両群が醸し出す大変にノスタルジックな空気に飲まれて、何とも言えぬ心持ちのままだらだらと携帯を弄りながら時間を潰す。そうこうしている内にウトウトとしていたら、椅子から伝わる熱で尻が何時の間にかメチャクチャ熱くなってて飛び起きたり。冬の電車でケツが燃えるあの感覚を味わったのは何時以来だろうか……これも古めの車両が集まってる秩父鉄道ならではの醍醐味なのかな、とかくだらない事を考えていたら、ようやく目的地の長瀞駅に到着。





 ……山だな……

 ちょっとした小旅行気分が味わえるという点では良い景色と言えるけど、八王子の山奥にある大学に長いこと通ってたのでこういう関東西部の山沿いというのは割と見慣れた風景でもあったり。しかし駅舎を出れば目の前には宝登山神社の立派な大鳥居!いいじゃないですか、コンクリ感が半端じゃないけど。由緒正しさと観光地感を存分に味わいつつ鳥居をくぐり、先ずは山麓の宝登山神社へ……行こうと思ったけど、もう時計の針が12時を回ってたので、さっさとロウバイ園のある山頂に登っちまおうとロープウェイ乗り場へ。


駐車場で出会った初ロウバイ

 ……こ、混んでるなあ!

 定員50人、7分間隔での運行。この混雑ぶりを見ると、一時間やそこらではおいそれと頂上には辿りつけなさそうな感じ。切符売り場の列に並びつつ悩みに悩み、ようやく自分の番が回ってきた所で意を決して窓の向こうの係員のお兄さんに質問をする。

 「すいません、歩いて登るにはどちらへ行けばいいでしょうか?」


 そんな訳で急遽決まった徒歩での登山。服装に関しては全く以て山登りは想定されておらず、加えてカメラを2台首と肩から下げ、レンズを入れた肩掛けカバンもめりめりと喰い込む有様。ただ足元だけはトレッキング靴だったりするので、そんなに高い山でもないし行けるだろうと軽い気持ちで登頂開始。




 最初は高めのテンションも相まって快調なテンポで進んだものの、まあ、お約束ながら早々にバテる。途中で朝起きてから全くの飲まず喰わずだったことに気付き、思った以上に無謀だったなーと徐々に俯き加減に。とはいえ進むに連れて眺めも良くなってきて、眼下に絶景を望みつつ黙々と歩き続けて小一時間、ようやく目的地の山頂に到着。



画面中央やや下に宝登山神社の鳥居、ずいぶん遠くに来たもんだ

武甲山!from宝登山山頂

 山頂に足を踏み入れると同時に漂う甘酢い香り、おお!黄色い花が辺り一面咲き乱れている!実はこの前日に行った向島百花園に植わっていたロウバイはこれっぽっちも花が咲く様子が見えなかったので割と不安だったんですが、ほぼ見頃といっていい塩梅でありました。



これはロウバイ

こちらはソシンロウバイ



彼方に両神山を望む
山頂からの眺望

秩父市街方面を望む。雄大なり武甲山、そして画像右端には浦山ダム
武甲山と一緒に

 まあ、ロウバイ園を楽しんだという事で、後は特にイベントは無いんですが……山頂のレストランに行ったら、メニューが天ぷら蕎麦・かけ蕎麦・もつ焼きという訳のわからないラインナップ、おまけにもう天ぷらが無いって事で、かけ蕎麦ともつ焼きとスーパードライというこういう特異な状況下以外では絶対に不満たらたらになりそうなお食事に。でもまあ心の持ちようというのは偉大なもので、運動の心地良い疲労感と目の前の風景を眺めてたら妙に美味しく感じられたり。そうこうしていたら日も傾きかけてきたので、今度こそロープウェイに乗り込んで帰宅の途へ。



 良い所だったけど天気があいにくの曇り空だったのと、時間の関係で宝登山神社が本殿も奥宮も見られなかったのが残念。来年辺り、リベンジも兼ねて再訪したいもんです。ロウバイの花がまだ粘るのであれば、半月後ぐらいには梅の花と一緒に楽しめそうだけど。帰りの秩父鉄道はタイミング良く急行とかち合い、行きとは比べ物にならないくらいサクッと帰宅出来ました。


何だこの列車


2012年2月26日日曜日

向島百花園に行ってきたよ

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 昼過ぎには雨も止んできたので、めっちゃどんより曇り空だけど軽ーく出掛けますか……ってな感じで、GXRだけ持って最寄り駅より電車で一本、向島百花園に行って来た。何でここを選んだかというと、この間ブラタモリで紹介されてたから。ワォ、こいつはミーちゃんハーちゃん。


 江戸時代より連綿と続くという、小さな敷地の中に四季の草木をギュッと詰め込んだ密度の高い純和風の庭園。その正門に掲げられた素敵な標語、「春夏秋冬花を断やさず」……良いではありませんか。さあ期待に胸膨らませ、足を踏み入らせたその先に待っていた風景とは!


 た、断えてる……


見るからに寒そうな大根 (春の七草コーナーより)

 いやまあ、これはもう仕方が無いというか、そりゃ花が断えますわってぐらい今年の冬が厳しかったという事なんでしょう。実際かなり想定外の事態らしく、百花園の入口付近では梅祭りの開催を謳う幟がはためく横で「梅の開花状況: つぼみ です」というやるせない掲示が出されるというかなりシュールな状況。とはいえ、自然とは偉大なもので、そんな中でも健気に生命は息吹いておりました。


ちょっとだけ咲いてた梅

侘助

スイセン

萩のトンネル……らしい、萩が咲く頃には

 花も緑もまだまばらだったけど、いい所でした。小一時間で回れる割に見所は多いし、四季折々で違った趣が楽しめるように造られている感じ。入園料もめっちゃ安いし、一度限りとは言わず、ふと思い浮かんだ時に気軽に足を運ぶ感じで楽しむのが良いのかも。


 後は適当に街をぶらぶら、小学生の時以来、十数年ぶりに東武博物館に行って、昔のけごん (東武伊勢崎線の特急)の特別展示とか見て帰った。一回だけ乗った事が有るんだけど……うーん、当時はまだ小さ過ぎて、乗ったという記憶だけしか残ってない。もったいない。「国内の著名人も利用されました」という説明文と共に飾られていた、在りし日の車内の模様を捉えた写真の中の各界の著名人、そこに写っていたのは朝潮(三代目)と山下清画伯でした。著名ですね、物凄く著名。



2012年2月21日火曜日

春は何時来るのか

あけましておめでとうございます

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 寒い!馬鹿!死ね!

 ……そう心の中で喚き散らし続けるのもいい加減疲れて来たので、僅かばかりでも春を拝んで心を紛らわすことは叶わんかと、日曜に小石川後楽園に行ってきた。




 お隣の東京ドームには何度となく行った事があるけどこちらは初めて。もっとこぢんまりとした植物園みたいな感じだと勝手に思い込んでいたので、まずはその広さにビックリ。正門でなく東側から入っていったので、「ああ成る程、これはいわば都会の谷間の箱庭やね」などと訳の分からんことを呟きながら奥に進んで行ったら急にパッと広大な風景が拓けて「広っ!」と思わず叫んでしまったり。


フクジュソウ

 この日は晴れてて風も弱くはあったけど、心底震える冷たい空気は変わらず。最大のお目当てだった梅の花は3…2…1分咲きぐらいか。調べてみるとどこも平年に比べて格段に開花が遅いらしい。冬になる前から「早春は梅を撮りまっせぇ〜!」と訳の分からん抱負を立ててたけど、今ン所はこの寒気のお陰で出鼻を挫かれてるにも程がある状態。





50mmコンパクトマクロの六角形ボケとちょいシンクロ

 とはいえ、日当たりのいい場所ではちょいちょい咲いておりました。来週、再来週には見頃になるのかな?本格的に咲く前の良い予行演習にはなったかしら。


 来週はもうちょっと遠くに行きたい。