2015年5月26日火曜日

大アマゾン展に行って来ました

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Canon PowerShot S110

今日は代休でした。たまの貴重な平日休みなので、前々から機会があれば行きたいと思っていた上野は国立科学博物館の大アマゾン展へ。ゴンドワナ大陸が分裂して南アメリカ大陸が成立し、アンデス山脈が隆起したことで大陸の東側が多湿になり……とアマゾンが形成された過程についての説明から始まり、テーマ毎に多種多様な生物たちの剥製や模型が展示され、そこに解説文やビデオが添えられる、という趣向。オニオオハシとかタテガミオオカミとか、ちょっと歩けば生きた本物が見られるのもけっこうありました。あとズラッと並ぶザ・熱帯といった趣きの鳥たちの中にポツンと、やはりすぐそばの不忍池にも普通にいるゴイサギが混じっていて、何事かと思ったらなんとアマゾンにも生息しているとの説明が。もしこれからの人生でアマゾンに行く機会に恵まれた時に、もしホームシックになってもゴイサギが居るならちょっとは気が晴れるかもしれません。他にも馬鹿デカいカミキリムシとか、アマゾンにも椎茸(ただしアマゾンの菌類全体の傾向でもあるけどかなり小型)が生えてるとか、興味深い展示が盛りたくさん。その中でも特にモルフォ蝶の標本と、オオアナコンダの骨格標本の美しさには心惹かれました。出口付近ではスペシャルサポーターのさかなクンの奇声が鳴り響く中、生きたピラニアが展示されていました。

驚きだったのは最終盤に配置されていたアマゾン体感4Kシアター。今までは4Kと言われても「ハイビジョンの4倍の画質?これ以上綺麗にしなくても今のままで充分では……」と思いがちでしたが、この日、超巨大スクリーン映された高精細なアマゾンの夕焼けの美麗さを目の当たりにしてド肝を抜かれました。一度、上を知ってしまうと……うむむ、満足していた筈の今のテレビの粗が見えてきてしまったような……

そんな訳で、念願の大アマゾン展を大満喫してきました。アマゾンの自然よろしく多種多様な展示の数々で、どれが一番印象に残ったか、というのを決めるのは難しいですが……やっぱり、一番衝撃的だったのはこれですね↓

2015年5月24日日曜日

観戦記: J1 1stステージ第13節 vs鹿島 久々生観戦は熱い逆転劇!

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Canon PowerShot S110

名古屋戦以来の埼スタ。なかなかタイミングが合わず何だか随分と間が空いてしまいました。

前節は首位攻防戦でFC東京に素晴らしい試合運びで圧勝しましたが、大量得点した次の試合は急にパフォーマンスが下降線になる……というのは得てしてあること。この日のレッズは何だか迂闊なプレーが多くてピンチの雨あられ。前半だけで複数失点していてもおかしくない出来でした。鹿島は新加入のジネイ選手が先発でしたが、これが良くボールの収まるなかなかの難敵。これからフィットしてくと、ますます鹿島は侮れなくなると思います。もう一人、鹿島は見慣れない選手が出ていてそれはGKの佐藤選手。曽ヶ端がやらかしを続けていた事から起用されたんでしょうが、この人は試合を通して何だか挙動不審。枠に飛ばせば絶対に何か面白いことをしてくれそうだったのですが、前半のレッズはシュートもロクに撃てず、苦しい時間が過ぎて行きました。

それでも西川のファインプレーもあり0-0で折り返し。後半は前半ほどのピンチは無く、しかしレッズも決定機はさほど作れず。そうこうしているとまさかの森脇のやらかしで失点。正直、ここでちょっとウーンと下を向きかけてしまいました。負けパターンかなあ、という考えが一瞬頭をよぎったのですが、今のレッズはそんな思考を良い意味で裏切ってくれる力強いチームでした。ズラタンの巨体からは想像のつかない素早い飛び出し&ドンピシャのクロスからの武藤のヘッドと、関根のかつて同じ背番号を背負っていた選手を思い起こさせる豪快な逆転弾!ズィライオ投入と関根の左サイドへの配置転換がピタリと嵌った采配も見事でした。関根は右WBも良いのですが、やっぱり最適のポジションは左のシャドー/ウイングだと思います。今は武藤が躍動していますし当分は今の形で良いとは思いますが、どこかのタイミングでシャドー起用も試してほしいです。

久しぶりの生観戦でしたが熱い試合が見れて満足でした。万全の内容とは言い難い内容でも勝ち切れる、強かさを見せてくれたのが嬉しい。ここまで来たからには無敗で1st優勝を決めて欲しいです。次節は鬼門中の鬼門のアウェー鳥栖ですが……

2015年5月13日水曜日

5/11 渋谷らくごに行って来ました

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Canon PowerShot S110

さる5/11、シブラクに行って来ました。この日のトリを務めるのはなんと二ツ目の松之丞さん。松之丞さんのブログ記事からもこの回に賭ける意気込みがどえらく伝わってきたので、これは見逃せないと仕事終わりに円山町のユーロスペースへ向かいました。

前回行った時は割と空席もあってゆったりと観れたので、今日もまあそんな感じだろう、と思いつつ開演10分ほど前に着いたのですが、何と席はあらかた埋まっている状態。どうにか真ん中やや後方の席が取れましたが、後から入ってきた人たちは完全に席からあぶれていました。段差のある会場なので通路にお客さんを座らせていましたが、それでも足りず最後列に大勢立ち見の人も居ました。

今日は凄いなあ、と思っていたら会場の照明が落ちトップバッターの立川談奈さんが登場。観るのは初めてです。時間が読めないと手探りしつつ快楽亭ブラック師匠の話などのマクラで笑いを取っていましたが、いつまでたっても落語が始まらない。どうやら時計が見えないだか何だかで本当に時間がチェック出来ていなかった模様。マクラだけで下がろうかと躊躇している様子でしたが、客席からの声に押されて『勘定板』へ。初めて聞く噺だったのですがこんなド直球な下ネタの落語もあるんですね!でもそんな眉をひそめるほどお下劣に感じないのはやはり演じる人の力量なんでしょうか。私は未だにウンコチンコではしゃぐガキなので大満足でした。

続いて橘家文左衛門師匠。観るのは二回目です。高座に上がって第一声の「だいぶ押してます……」でまずウケを取っていました。静かなマクラから『時そば』へ。喬太郎師匠のDVDで見たことありますが、生で演じられるのに接するのは初めてです。面白かった!最初の客が蕎麦を食べるくだり、底の方に残った短い蕎麦のかけらをかきこむ仕草がツボでした。二番目の客が釣り銭をごまかすトリックに気付くくだりを執拗に描写するところも印象に残りました。

ここでシブラクならではの「頭を休めるためのインターバル」なる3分間の休憩を挟まれました。前回来た時も思いましたが、トイレ無しで2時間超過ごすのは何かと心配なので10分ぐらい休憩させてほしいです。

休憩が終わり春風亭一之輔師匠が登場!先日鈴本演芸場で『鰻の幇間』を観て目茶苦茶感動して、また観たいなあと思っていたのですが、「昔は色々な仕事がありまして……」というマクラを聞いて「まさか!」と思ったら始まったのは『鰻の幇間』!キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!鈴本演芸場で観た時はそこまでの寄席の流れに乗った熱演でしたが、この日のようにほぼそれ単体で独立した形で聞くのもこれはこれで素晴らしかったです。薬味の伏線が回収される最終盤の展開がたまらない。羽織を脱がないままの熱演を堪能しました。

そしてついにこの日の主役の松之丞さんが登場!「大事なこの日の一発目にいきなりウンコの話ですよ。やっぱりこういうところが立川流ですね」というマクラで爆笑。そして演目は新作講談『グレーゾーン』!松之丞さんには『グレーゾーン』という凄い新作があるというのは聞いていましたが、これまで巡りあうことは叶わず。収録されているDVDは購入したものの、最初はライブで……と我慢をしていたのですが、ついに観ることが出来ました!2001年に出版され、世間のプロレスに対する幻想を打ち砕いた衝撃の書籍、流血の魔術 最強の演技。この本に青春を狂わされた一人のプロレスファンの少年が、口先三寸でガチンコで生きて行くことを目指して落語家への道を歩む。そして30年後、気鋭の落語家へと成長したかつての少年は待ち望んだ大舞台へ登る機会を得るが……というストーリー。梶原一騎ファン、相撲ファンとしてはたまらないお話でした。序盤から笑いに笑わされ、終盤にはガチか、幻想か、というシリアスな問いに考えこまさせられる。ラストの電話のくだりに思わず息を飲みました。終演し、松之丞さんが退場した後にはこの講談の根幹に関わる「ある映像」が流されるという趣向も。期待に違わぬ、素晴らしいものを見せてもらいました。

一之輔師匠の『鰻の幇間』、松之丞さんの『グレーゾーン』、観たいと思っていたものをドンピシャでたっぷりと楽しめた。素晴らしい一夜でした。帰り道、余韻に浸りつつも小腹がすいたので神南カリーのカレーパンを買い食いしたのですが、途中で談奈さんの『勘定板』が脳内にフラッシュバックして一瞬固まりました。文左衛門師匠の『時そば』にちなんで富士そばにでも行った方が良かったか……

2015年5月1日金曜日

5/1 五派で深夜@新宿末廣亭

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落語協会、落語芸術協会、上方落語協会、圓楽一門会、落語立川流の5団体の若手が一同に介するイベント。開始30分前に到着した時点で、既に待機列が相当な長さに達していて驚きました。最終的には立ち見も大勢出る大盛況。自分は下手側の桟敷の割と良い位置を取れました。

以下の順番で登場。開演前に皆でジャンケンで出演順を決めたとか。
三遊亭鳳笑 (圓楽一門会)『猫と金魚』
立川吉笑 (落語立川流)『舌打たず』
初音家左吉 (落語協会)『町内の若い衆』
神田松之丞 (落語芸術協会) 『寛永宮本武蔵伝 山田真龍軒』
桂三度aka世界のナベアツ (上方落語協会)『寿限無』

芸協の真打披露興行が行われている末廣亭。高座上には芸協の後ろ幕が飾られ、夢丸さんたち新真打に贈られた花がところ狭しと並べられています。既に客席は満員で、開演を今か今かと待ちわびる熱気と、何やら落ち着かない雰囲気が入り混じった不思議な空気感の中、トップバッターで圓楽党から鳳笑さんが登場。しかし何かがおかしい。鳳笑さん自らが座布団を持って高座に上り、しかもマイクが出てない!楽屋は混乱していたようです。しかし始まってしまったものは仕様が無く、そのままマイク無しで高座を務めた鳳笑さん。生声でも場内隈なく音が届くぐらいによく聞こえ、期せずして噺家さんの凄さを実感しました。熱演でしたが混乱のままに始まった空気を引きずってしまい、?マークが出たまま終了。サゲでは強引な三段オチで笑いを取っていました。

続いて立川流から吉笑さんが登場。シブラク以来、見るのは二度目です。ようやくマイクがセットされ、開口一番「やっぱり圓楽党と立川流には厳しいんですね……」で場内大爆笑。演目は自作の『舌打たず』でした。シブラクで見た時に物凄い早口なのに驚いて、これはデフォなのか、それともたまたま走ってたのか、と思っていたのですが、この日も超ハイテンポで言葉が溢れ出てきていて、成る程これがこの人のスタイルなのでしょうか。バンドに例えるならNUCLEAR ASSAULTみたいな感じ。舌打ちとジェスチャーで感情を表現するという八っつぁんの試みにご隠居が巻き込まれていく話。いつの間にかお婆さんも一緒に並んで感情表現のパターンを覚えさせられているのが笑えます。

落語協会から左吉さんが登場。しかしここで場内の空気が再びクールダウン。笑いは散発的で、それ以外は静まり返ったまま時間が過ぎて行きました。ところでこれは自分の見間違いなのかもしれませんが、左吉さん、この翌日の5/2にNHKで放送されていた忌野清志郎の特番に一般人として写り込んでいた気がします。

再び微妙な空気が漂ってきたところで講談師ながら芸協の代表として松之丞さんが登場。最前列の馴染みの客いじりや、過去に別の会でも聞いたマクラ(素人の頃は高座で著書やCDの宣伝をする噺家が嫌いだった……という話からの自身のDVDの宣伝)など、使える弾を総動員して場を盛り上げている感じがしました。十分に客席を温めたところで古典をじっくりと。鎖鎌に偽装できる尺八って何だよ!?とかツッコミの念も湧かないではないですが、真剣勝負の息詰まる描写に引きこまれます。寄席が静まり返る時に、ネガティブな沈黙とポジティブな沈黙があるんだなあと関心しました。さあこれから武蔵はどうなるのか!といういいところでお時間が来ました。

最後に登場したのは上方落語協会から桂三度。「凄い!ナベアツだ!」とまずはミーハーな反応をしてしまいます。もしくは「凄い!ジャリズム渡辺だ!」マクラでは落語の代表的な演目や、有名な洋画を限界まで短縮するというネタを披露。『時うどん』の話もしていましたが、3でアホにはなりませんでした。この位置でやるようなもんじゃない噺をやります、のびのびやらせて貰います……という事で、演目は『寿限無』!クライマックスの両親のセリフがテープの早回しのようになるのが面白かったです。

盛り上がり的には山あり谷ありでしたが、貴重な、楽しい会でした。終演後は松之丞さんのDVDを本人から直接購入。なんとサインも貰っちゃいました。これは家宝にするんじゃグフフ。