2015年9月22日火曜日

巾着田ヒガンバナ群生地へ行って来ました その2

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Canon EOS 60D + EF70-200mm f4L USM

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Canon EOS 60D + EF40mm f2.8 STM

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Canon EOS 60D + Tamron SP AF 28-75mm F/2.8 XR Di LD Aspherical [IF] MACRO (Model A09)

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Canon EOS 60D + Tamron SP AF 28-75mm F/2.8 XR Di LD Aspherical [IF] MACRO (Model A09)

昨日に引き続き、巾着田のヒガンバナの写真です。3枚目の写真のキリギリス、花びらを食べていたように見えたのですが、ヒガンバナは全草毒を帯びている筈だけど大丈夫なのかな……

2015年9月21日月曜日

巾着田ヒガンバナ群生地へ行って来ました

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Canon EOS 60D + EF70-200mm f4L USM

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Canon EOS 60D + EF70-200mm f4L USM

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Canon EOS 60D + Tokina AT-X 124 PRO DX 12-24mm F4(IF)

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Canon EOS 60D + EF40mm f2.8 STM

2年ぶりに埼玉県は日高市高麗川の巾着田へ行って来ました。日本最大・500万本のヒガンバナ(曼珠沙華)群生地。これまでは9月末〜10月初めぐらいに行っていた記憶があり、今週末あたりぼつぼつ見頃かな、と思っていたのですが、残暑がだらだら続いていたここ数年とは違い今年はすんなりと秋が来たせいかもうほぼ満開に近いとの事なので、朝6時起きで電車に乗り一路日高を目指しました。天気予報とは裏腹に空には厚い雲が垂れ込めていて、日差しが強い中で明暗差を活かした写真を撮るプランが崩れる気配が満々に漂っており、飯能に差し掛かった辺りでいっそ死のうかと思い詰めましたが、現地に着いてから雲が切れ始め、お日様と青空が顔を出してくれました。

巾着田は大きく分けて3つのエリアに分かれており、それぞれ早咲き、遅咲き、中間地点とヒガンバナの開花タイミングが分かれているのですが、今日は早咲き地点がちょっと枯れ始めかな?ぐらいでその他の地点はどこも満開。広い敷地内を赤い毛氈のようなヒガンバナの花が埋め尽くしており、ちょっと怖いぐらいの絶景。巾着田に行くのは今日で4回目でしたが、たぶんこれまでで一番咲いている花の数が多かったと思います。良いものが見れました。来年もまた行けますように。

2015年7月20日月曜日

朝練講談会(松之丞・春陽)〜神田連雀亭きゃたぴら寄席

三連休の最終日。早起きをしてお江戸日本橋亭へ。松之丞さん、春陽さんの朝練講談会に行って来ました。この三連休は怪談特集だったそうです。

神田松之丞『真景累ヶ淵 宗悦殺し』
神田春陽『小夜衣草紙』

お江戸日本橋に行くのは今日が初めてでした。朝9時半からの会ですが場内はほぼ満員。松之丞さんが登場すると場内の明かりが絞られてぐっと怪談らしい雰因気に。今日はこのあと浅草演芸ホールで松鯉先生の怪談噺の時に幽太(場内が暗転した後にお客さんを驚かす役)をやるとの事。末廣亭で松鯉先生が幽太役の前座さんを紹介するのを見て「ああ、昔は松之丞さんもアレをやってたのかな」と勝手に思っていたのですが、今日が幽太デビューになるのだそう。見に行きたかったなあ。まずはマクラでわっと笑いを取り(内容はちょっと際どいので書きません)、「真景」の意味と三遊亭円朝が新作を数多く手掛ける事となった経緯を説明した後、『宗悦殺し』へ。『真景〜』は岩波文庫で文章としては読んだことはあるのですが、実際に口演されるのを観るのは落語・講談を問わずこの日が初めてでした。宗悦は一方的な被害者という印象が強いですが、松之丞さんの演出する宗悦が深見新左衛門を責めるシーンのねちっこい事いやらしい事!気の毒っちゃあ気の毒だけどこれは切り捨てられるのも無理はない……という感じ。その宗悦が恨みを晴らすクライマックスはまさに息も詰まるような緊迫感。陰惨の一言に尽きる、まさに怪談らしい怪談を堪能しました。

続いては春陽さん。初めて高座を拝見しました。会場の照明は落とさず明るいまま。脱力系というか、シュールというか、独特の雰囲気を漂わせる講釈師さん。マクラから場内を笑いで沸かせていましたが、それは本編に入っても変わらず。商家の若旦那と良い仲になる花魁。しかし若旦那の愛情は徐々に冷め、代わって熱を上げた武家の娘とすんなり縁談がまとまる。商家の番頭二人が花魁のもとへ手切れの談判に赴くが、悔しさの余りに花魁は自害してしまう。そして迎えた若旦那の婚礼の日、商家には次々と怪異が……といういかにも怪談!というストーリーですが、花魁の怨念が起こす怪異に振り回される番頭二人のドタバタが随所に盛り込まれた楽しい一席でした。笑いの絶えない場内は松之丞さんとは好対象。でも若旦那夫婦に花魁の怨霊が迫るシーンはゾクッとしました。楽しかった!

会場を出る時に年末の大成金のチケットをゲットし、半蔵門線で神保町へ移動。ボンディでカレーを食って、少し時間を潰した後、神田連雀亭へ移動しました。今日はオール女流講談の三席。

宝井琴柑『加藤孫六 出世馬喰』
一龍斎貞寿『沢村淀五郎』
田辺一乃『江島屋怪談』

13:00〜14:30と事前のタイムテーブルにはありましたが、終わってみたら15:00近く。時計を見ていないので定かではありませんが、おそらく皆さん30分以上やっていたんじゃないでしょうか。三者とも大熱演、会場もほぼ満員で、素晴らしい盛り上がりでした。一乃さんは「一人で練習をしていると怖いんです。皆さん本当に怪談ってお好きですか?」とマクラで笑いを取ってから、場内の照明を落として『江島屋怪談』!まさか一日で三席も怪談を見られるとは。貞寿さんの『沢村淀五郎』は大役に抜擢された若い歌舞伎役者のお話。前半は仕事で失敗をして「わかんない事があったら質問しろ」と怒られた後に質問をしに行ったら「どうしてこれがわかんない訳?自分で考えて」とまた怒られているような、ちょっと胃が痛くなるようなお話。淀五郎が受けたのが愛の有る叱咤で本当に良かった……

そして一番印象に残ったのは琴柑さんでした。若き日の加藤嘉明が天涯孤独の身から腕の良い馬喰へと出世し、やがて叔父と再開し秀吉への仕官する切っ掛けを掴むまでのお話。高座で汗の迸る講釈師というと松之丞さんが思い浮かびますが、琴柑さんも負けず劣らずの物凄い汗の量。主人公の孫六が叔父に対して自分こそは父の忘れ形見であると名乗り出る感動の場面では、目元の汗のしずくがライトに光って本当に涙が流れているように見えました。今まで寄席に行っても自分の感受性の未熟さから「笑う」という事に主眼が置かれてしまっていて、いわゆる人情噺ってピンと来ることが少なかったのですが、今日琴柑さんが読んだ『加藤孫六 出世馬喰』は胸にジーンと来る一席でした。良いなあ、こういうの良いなあ。

講談尽くしの一日でした。新しく気になる講釈師さんも沢山知れて収穫多し。落語を新しい趣味にしようとして始めた寄席通いですが、何だか講談の方が観に行く機会が多くなってきたような……

2015年7月19日日曜日

2015 J1 2ndステージ第3節 VS広島

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Canon PowerShot G15

(´;ω;`)

ついに開幕からの無敗街道が止まりました。悔しい!キックオフ〜後半の半ば頃まで、あれだけ押しに押したにも関わらず2点目が取れなかったのが全てでしょうか……広島の浅野くんは良い選手ですね。次の獲得候補は決まったかな……ウフフ!

負けはしましたが、高木と永田が戦力として計算できるのを確認出来たのはまあ収穫でしょう。記録というのはいつかは止まるものですし、切り替えて名古屋戦に望んで欲しいです。

とりあえずREX CLUBに入会しました。ポイント交換は来年からですか。こつこつ貯めていきましょう。

2015年7月16日木曜日

末廣亭7月上席夜の部 神田松鯉 怪談特集

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末廣亭7月上席の夜の部は神田松鯉先生の怪談噺特集でした。松之丞さんをきっかけに寄席演芸にどっぷり嵌りつつありますが、講談となるとその松之丞さんばかりを聞いていて我ながらこれは余り良くないことだよな、と思っていまして、松之丞さんを好きというより以前に、俺は講談を好きにならにゃいかんのじゃ……と考えていたところに舞い込んできた絶好の機会。末廣亭の19時からの割引をフル活用して、事前にネタ出しされていた全5話をコンプリートしました。10日間で5回も松鯉先生を観たのですね。そして歌春師匠は浅草の6月下席でも観ているので、二週間足らずで6回も遭遇しているという。

楽しかった……というのは怪談の感想にはそぐわない言葉かもしれませんが、松鯉先生がマクラで必ず触れていたように「寄席の怪談なのでそんなに怖くはない(但しお岩さんだけはガチだそうです)」ので、極上の語りに導かれてじっくりとお話を聴かせてもらいました。講談を楽しむ時の頭の持って行き方が分かってきた気がします。そしてどっぷりとストーリーに浸りきったところでいきなり場内が暗転し、客席のあちこちから悲鳴が……最終日以外はすべて雨天だったこの10日間、しとしとと雨降りにつつまれた夜の末廣亭は怪談を聴くには最高のシチュエーションでした。


7/1
紅『髪結新三』
チャーリーカンパニー コント
松之丞『天保水滸伝・鹿島の棒祭り』
歌春『短命』
東京ボーイズ ボーイズ
松鯉『番町皿屋敷』

7/3
柳橋『替り目』
チャーリーカンパニー コント
松之丞『谷風の情け相撲』
歌春『九官鳥』
南玉 曲独楽
松鯉『四谷怪談・お岩誕生』

7/5
紅『真田幸村大阪出陣』
コント青年団 コント
松之丞『谷風の情け相撲』
歌春『鍋草履』
東京ボーイズ ボーイズ
松鯉『乳房榎』

7/8
金遊『置泥』
よし乃 太神楽
きらり『寛永三馬術 曲垣平九郎』
歌春『鮑のし』
東京ボーイズ ボーイズ
松鯉『小幡小平次』

7/10
金遊『置泥』
うめ吉 俗曲・踊り
きらり『清水次郎長伝 羽黒の勘六 出会い』
歌春『桃太郎』
東京ボーイズ ボーイズ
松鯉『雨夜の裏田圃』

2015年7月14日火曜日

神田連雀亭 きゃたぴら寄席に行って来ました

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Canon PowerShot S110

今日は代休でした。昼過ぎからぼちぼち出掛けて、飯田橋で野暮用を済まし、御茶ノ水に移動してチャントーヤで遅い昼食。タイ風スパイシーソーセージと3種のキノコとトマトのカリーを食べました。美味かった。その後しばらくディスクユニオンで時間を潰してから、神田須田町の連雀亭へ向かいました。

初めて行く場所なので迷わないかと心配でしたが、外堀通りまで来たところで着物を着た人影を発見。春雨や雷太さんでした。距離を取って後ろを着いて行き、無事到着。17時15分頃に入場しましたが、この時点で客は俺一人。数年前、『ザ・バンク 堕ちた巨像』を地元のシネコンで観た時に客が自分一人のまま上映という事態に遭った事があるのですが、一瞬その時のことが脳裏に浮かびました。

最終的にはそのあともパラパラと人が入ってきてマンツーマンは回避。しかし最後までつばなれはしませんでした。ここ連雀亭は二ツ目専門の寄席。万が一、開演時刻になっても観客が居ない時は演者が外に出てビラ配りをしないといけない……と雷太さんがマクラで話していました。成る程、だから開演時刻間近に外を歩いていたのか。蘭さんは地元のおじさんを2人「釣って」来たとか。

雷太『八問答』
蘭『西行鼓ヶ滝』
仲入り
歌太郎『磯の鮑』
たこ平『一文笛』

まばらな客入りでも演者さんたちは手抜き一切無し。『西行鼓ヶ滝』は末廣亭で鶴光師匠が落語でやっているのを聞いたことがありますが、それ以外は初めて聞く演目でした。『一文笛』は地元の図書館で同演目の収録された米朝師匠のCDを借りてきたばかりなので凄いタイムリー。早く聴こうっと。この日、個人的に一番印象に残ったのは歌太郎さん。高座が近いのでテンションが上がるにつれて顔が赤く上気して行くのがよくわかります。人数が人数なので爆笑とまでは行きませんが、熱演に押されてかなり大きな笑いを起こしていました。

2015年7月12日日曜日

第五回 玉川太福・神田松之丞二人会 「天保水滸伝特集」に行って来ました

土曜日です。休日です。レッズの試合がありますが松本のアウェーで行けません。BSで中継があったのですがそれは録画。昼過ぎからゆるゆると出掛けて、まずは久しぶりに北浦和のディスクユニオンへ。たまに行くと思わぬものが見つかる素敵なお店。今日はなぜかタスマニアの一人ブラックメタルSTRIBORGのCDがいっぱい置いてあったので取り敢えず4枚ほど買いました。たぶん、全部同じ人が売ったものでしょう……

その後は神保町に移動してらくごカフェへ。玉川太福さんと神田松之丞さんの二人会を観に行きました。曲師は玉川みね子師匠。今回のテーマは天保水滸伝特集。前回の相撲噺特集がとても、とても楽しかったので、今回も足を運んだ次第ですが、期待通りたっぷり楽しませていただきました。

『天保水滸伝』を浪曲と講談でリレーしていくという趣向で、まず太福さんが『相撲の啖呵』、そのあと松之丞さんが『平手の破門』『鹿島の棒祭り』仲入りを挟んで太福さんが『蛇園村の斬り込み』、松之丞さんが『平手の最期』のダイジェストと『三浦屋孫次郎の義侠』という構成でした。会場に置かれた太福さん・松之丞さんが関わる会のフライヤーの束の中に、『天保水滸伝』の舞台である東庄町の観光パンフが挟み込まれてあったのですが、これが物語のあらすじやマップの載った優れもの!俄仕込みではありますが、話を追うのにとても助けになり有りがたかったです。『天保水滸伝』の成り立ちや結末までのあらすじに関しては太福さんが一席目のマクラでも触れてくれました。

笹川繁蔵が力士を廃業し侠客へと転じる経緯を描く『相撲の啖呵』は以前に松之丞さんが読むのを観たことがありますが、太福さんバージョンの『相撲の啖呵』は講談と浪曲の違いを差し引いても全然違うのでビックリ。後から上がった松之丞さんも「ウチが持っているものと全然違う。繁蔵も何か楽しそう」とマクラで触れていました。太福さんが私生活で遭遇した災難を入れ込んだクスグリが気の毒だけど大ウケ。みね子師匠も思わず笑顔になっているのが印象的でした。

松之丞さんの『鹿島の棒祭り』は深夜寄席で初めて松之丞さんを観た時(=講談初体験の時)に演じていたお話。つい先日も末廣亭の7月上席で観たばかりですが、何度見ても面白い。そんな自分の中でお馴染みキャラとなりつつある平手酒造が今度は浪曲で活躍する太福さんの『蛇園村の斬り込み』も楽しい一席。生きるか死ぬかの修羅場でも相変わらずお酒は欠かさない平手に笑みが零れますが、再び松之丞さんが高座に上がっての『平手の最期』ではその平手の壮絶な散り様が……(´;ω;`)

最後は繁蔵も非業の死を遂げ、三浦屋孫次郎の毅然たる振る舞いにどうにか首だけは子分たちのもとに戻るものの、笹川一家の前途が暗澹たるものであることを強く想起させて終わりました。ううむ堪能。『天保水滸伝』はこれまでは松之丞さんの演じる『相撲の啖呵』『鹿島の棒祭り』でしか知らなかったのですが、今日一日でだいぶ詳しくなりました。というか、このお話は基礎知識として知っておくべきものですね。勉強しないと……とりあえず太福さんが触れていたこの本を読もうかな。

2015年6月28日日曜日

観戦記: 2015 J1 1stステージ第17節 vs新潟 半分の歓喜、節目の通過点

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自由席でチケを取っていたのでここ最近の悪天候からズブ濡れ覚悟でしたが、試合開始の頃にはすっかり晴れてくれて良かったです。清水戦、神戸戦と1得点止まりだったのでちょっと攻撃が湿ってきたかな?と心配していましたが、5得点の大爆発で杞憂に終わりました。有限実行の武藤のプロレスLOVEポーズに痺れた!2失点は余計でしたが、帳尻だか何だか知りませんが西村のひどいジャッジで試合が壊れたのもあるので何とも……最後の最後のズラタンのシュートが決まっていれば最高でしたが、まあそれは贅沢し過ぎなのでしょう。

無敗のステージ優勝は素晴らしいですが、これから先どれだけ勝っても最後は優勝決定戦をやらなきゃいかん今季の謎レギュレーションを考えるとやはり大喜びは出来ません。とはいえタイトルはタイトルだし、賞金も貰えるのでまあそこそこに喜んで……赤フンドシを締め直して後半戦も無敗を続けて行きましょう。阿部ちゃんのスピーチとトロフィーを掲げてはしゃぐミシャには熱いものがこみ上げてきました。12月にはもっと大きい歓喜を!

ところで前半のレッズのPKのシーン、誰が蹴るのかはっきりせず、槙野が蹴りたがるようなそぶりを見せていた後に、西川に声を掛けていて、まさか西川にキッカーやらせようとしてるんじゃ……いやまさかな……とか思っていたのですが、試合後の選手コメントを読むと本当に西川に蹴れと言っていたんですね。先制点が決まるかどうかという大事な場面だったので興梠に蹴らせた。もう少し余裕のある局面だったら蹴るかもしれない、と西川は言っていますが、阿部ちゃん以外はどうもPKの信頼性が微妙なので、本気でキッカー西川を考えて欲しい気も……でも今日の興梠のPKは良いシュートでした。

2015年6月9日火曜日

MAGMAの来日公演に行って来ました

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さる6/5にMAGMAの来日ツアーの東京公演2日目に行って来ました。2005年の来日公演(2日行った)、2009年の来日公演、そして2010年のフジロックに続く、5年ぶりの生MAGMA拝観です。とここまで書いて、初めて観たのがもう10年も前の事とは……と時の流れの早さに驚愕しました。

2005年は『K.A.、2009年(と2010年のフジ)は『Ëmëhntëhtt-Ré』と大作のフル・レングスを引っさげての来日でしたが、今回は事前に発表された新規音源が以前の来日公演でも演奏していた新曲の『Šlaǧ Tanƶ』と旧作の新録の『Rïah Sahïltaahk』という、いずれも20分超の大曲とはいえ1曲だけが収録されたシングルというかEPサイズの作品。そして直近の北米ツアーが"M.D.K"と"Köhntarkösz"というバンドのキャリアを代表する2大代表曲をフィーチャーしたセットリストだったこともあり、過去の来日公演に行く時には「現在を生きるMAGMAをこの目で目撃するんだ!うおおおおお!」と目を血走らせていたのが、今回は「大好きなバンドをまったり見に行くぞ」的な力の抜けた心持ちで会場に足を運びました。

今回の来日公演の大きな目的の一つとして、現在2着持っているMAGMAのあの印象的なバンドロゴが刻されたTシャツを買えるだけ買い足す、というのがあったのですが、今回の物販は過去の来日公演と比べると随分と控えめな品揃え。2種類あったTシャツの内、黒字に赤くバンドロゴが輝くツアー公式Tシャツは東京1日目の時点で売り切れ、日本オリジナルのTシャツはどうも食指の伸びないデザインで且つ入場が開始されて間も無くこちらもMとLが売り切れと、完全に肩透かしに終わってしまいました。そんな訳で物販では全く散財すること無く会場へ。事前にいっぱいお金下ろしておいたのに〜。

さて会場に入るとまず驚いたのが場内BGMがSUNN O)))の『Monoliths & Dimensions』だった事。な、何で……?しかし秘教の儀式めいたMAGMAのライヴに向けた空気作りには絶好のチョイスだったのかもしれません。轟音の彼方からアッチラの声が不気味に響き出すと、近くに座っていたプログレおじさん達が「これ何なんだろう……?」「何か台詞が入ってるね……」とヒソヒソ話し合っていたのが面白かったです。

そうこうしている内に開演時間。19:30ちょうどにメンバーがステージに登場し、場内が歓声に包まれます。セットリストは事前の予想通りでサプライズは無し。一日ぐらい"Rïah Sahïltaahk"をやるかなーと期待していましたが、残念ながら演奏されませんでした。

1. Köhntarkösz
2. Šlaǧ Tanƶ
3. Mekanïk Destruktïẁ Kommandöh
-アンコール-
4. Zombies

以上4曲で約100分のステージ。過去の公演と比べると分量は控えめですが、演奏は熱演そのもの!「ハマタイッ!」の掛け声で始まった1曲目の"Köhntarkösz"からスタンディング・オベーションの出る盛り上がりでした。ドラム、ボーカル(男)、コーラス(女)×2、ベース、ギター、キーボード、ビブラフォンというバンド編成。御年67歳のクリスチャン・ヴァンデはドラムの音もますます重く、衰えを感じないパフォーマンス。ステラ・ヴァンデやフィリップ・ブソネら周りを固めるメンバーも盤石の仕事ぶりでした。事前にセットリストを予想してた時から「これだと"Hhaï"が無いから今回はヴァンデはドラムだけで歌は無しかあ」と残念に思っていたのですが、"M.D.K"の中盤にまさかのヴァンデがマイクを手にしての独唱パートが設けられており、言霊をたっぷりと堪能出来ました。

久々の生MAGMA拝観、楽しめましたが、やはり腹八分目感がちょっとあります。近い内にまた来日しないかなあ。その時にはTシャツも沢山持ってきて欲しいです。前回は来日ツアーの翌年にフジロック参戦だったので、またその流れが無いかとちょっと期待。ところで、フジといえばこの来日公演に行った6/5に、今年はかつてMAGMAも出演したオレンジコート廃止との悲しいお知らせが。MAGMA目当てで行った2010年を切っ掛けに、毎年行くようになったフジロック。多様なステージの中でもオレンジコートは特に居心地の良い場所だったので、残念の一言につきます。もしまたMAGMAがフジに来るとしたらどこのステージに出るのかなあ……やはりヘヴンでしょうか。

2015年6月7日日曜日

観戦記: 2015 J1 1stステージ第15節 vs清水 何よりも岡本の活躍が嬉しい

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首位とブービーの戦いとは思えないほどの大苦戦でした。李が一本でも決めてくれていればもう少し楽だったのですが(^_^;)……フィニッシュ以外はいい感じなんだけどなあ、チュン君。終盤はひたすら耐える展開でしたが、月並みな言葉ですが、こういう試合を勝ち切れたのはチームの成長なんでしょうか。興梠のゴールも、ヒーローインタビューでの「欲しいのは年間優勝。ステージ優勝はどうでもいい」という発言も最高でした。とはいえ、現行の制度で行われる限りタイトルには違いはないし、賞金も貰えるので早く1st優勝を決めて喜びたいところです。仮にこのあと全敗しても得失点差が9あるし、ほぼ決まったと考えて良い……のかな?

森脇のコンディション不良で久々のリーグ戦での先発の機会を掴んだ岡本。守備に関しては大きな破綻は無く、時間が経つ毎に攻撃への関与もスムーズになっていって、バックアップとしては申し分の無い出来だったのではないでしょうか。足を攣って途中交代したのは残念でしたが、バック〜南ゴール裏のライン際を歩きながらピッチを後にする時はサポーターから暖かい拍手が送られていました。フィンケ時代2年目の峻希と岡本の右サイドには本当にワクワクしたもので、ミシャがレッズの監督になると聞いた時は、CBと右SB両方の適性を求められる役割は岡本にはぴったりだと思っていたのですが、練習でもWBやボランチでの起用ばかりで出場機会もほとんど与えられず、そうこうしている内に森脇が加入して右CBでの起用は殆ど絶望的になってしまい、長崎へレンタル移籍していった時は個人的にけっこう落胆していました。それでもいつか岡本はレッズの3バックの中に割って入って来ることは出来るはずだと信じていたので、今日の岡本の堂々としたプレーぶりは感慨深かったです。森脇や槙野とはまた違った形でもっと敵陣深い位置でも攻撃に絡むことの出来る力は持っている選手ですし、夏場の選手のコンディションが厳しくなっていく時期を前に、ある程度計算の出来るCBのバックアップが若手の中から出て来たのは心強いですね。

2015年5月26日火曜日

大アマゾン展に行って来ました

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今日は代休でした。たまの貴重な平日休みなので、前々から機会があれば行きたいと思っていた上野は国立科学博物館の大アマゾン展へ。ゴンドワナ大陸が分裂して南アメリカ大陸が成立し、アンデス山脈が隆起したことで大陸の東側が多湿になり……とアマゾンが形成された過程についての説明から始まり、テーマ毎に多種多様な生物たちの剥製や模型が展示され、そこに解説文やビデオが添えられる、という趣向。オニオオハシとかタテガミオオカミとか、ちょっと歩けば生きた本物が見られるのもけっこうありました。あとズラッと並ぶザ・熱帯といった趣きの鳥たちの中にポツンと、やはりすぐそばの不忍池にも普通にいるゴイサギが混じっていて、何事かと思ったらなんとアマゾンにも生息しているとの説明が。もしこれからの人生でアマゾンに行く機会に恵まれた時に、もしホームシックになってもゴイサギが居るならちょっとは気が晴れるかもしれません。他にも馬鹿デカいカミキリムシとか、アマゾンにも椎茸(ただしアマゾンの菌類全体の傾向でもあるけどかなり小型)が生えてるとか、興味深い展示が盛りたくさん。その中でも特にモルフォ蝶の標本と、オオアナコンダの骨格標本の美しさには心惹かれました。出口付近ではスペシャルサポーターのさかなクンの奇声が鳴り響く中、生きたピラニアが展示されていました。

驚きだったのは最終盤に配置されていたアマゾン体感4Kシアター。今までは4Kと言われても「ハイビジョンの4倍の画質?これ以上綺麗にしなくても今のままで充分では……」と思いがちでしたが、この日、超巨大スクリーン映された高精細なアマゾンの夕焼けの美麗さを目の当たりにしてド肝を抜かれました。一度、上を知ってしまうと……うむむ、満足していた筈の今のテレビの粗が見えてきてしまったような……

そんな訳で、念願の大アマゾン展を大満喫してきました。アマゾンの自然よろしく多種多様な展示の数々で、どれが一番印象に残ったか、というのを決めるのは難しいですが……やっぱり、一番衝撃的だったのはこれですね↓

2015年5月24日日曜日

観戦記: J1 1stステージ第13節 vs鹿島 久々生観戦は熱い逆転劇!

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名古屋戦以来の埼スタ。なかなかタイミングが合わず何だか随分と間が空いてしまいました。

前節は首位攻防戦でFC東京に素晴らしい試合運びで圧勝しましたが、大量得点した次の試合は急にパフォーマンスが下降線になる……というのは得てしてあること。この日のレッズは何だか迂闊なプレーが多くてピンチの雨あられ。前半だけで複数失点していてもおかしくない出来でした。鹿島は新加入のジネイ選手が先発でしたが、これが良くボールの収まるなかなかの難敵。これからフィットしてくと、ますます鹿島は侮れなくなると思います。もう一人、鹿島は見慣れない選手が出ていてそれはGKの佐藤選手。曽ヶ端がやらかしを続けていた事から起用されたんでしょうが、この人は試合を通して何だか挙動不審。枠に飛ばせば絶対に何か面白いことをしてくれそうだったのですが、前半のレッズはシュートもロクに撃てず、苦しい時間が過ぎて行きました。

それでも西川のファインプレーもあり0-0で折り返し。後半は前半ほどのピンチは無く、しかしレッズも決定機はさほど作れず。そうこうしているとまさかの森脇のやらかしで失点。正直、ここでちょっとウーンと下を向きかけてしまいました。負けパターンかなあ、という考えが一瞬頭をよぎったのですが、今のレッズはそんな思考を良い意味で裏切ってくれる力強いチームでした。ズラタンの巨体からは想像のつかない素早い飛び出し&ドンピシャのクロスからの武藤のヘッドと、関根のかつて同じ背番号を背負っていた選手を思い起こさせる豪快な逆転弾!ズィライオ投入と関根の左サイドへの配置転換がピタリと嵌った采配も見事でした。関根は右WBも良いのですが、やっぱり最適のポジションは左のシャドー/ウイングだと思います。今は武藤が躍動していますし当分は今の形で良いとは思いますが、どこかのタイミングでシャドー起用も試してほしいです。

久しぶりの生観戦でしたが熱い試合が見れて満足でした。万全の内容とは言い難い内容でも勝ち切れる、強かさを見せてくれたのが嬉しい。ここまで来たからには無敗で1st優勝を決めて欲しいです。次節は鬼門中の鬼門のアウェー鳥栖ですが……

2015年5月13日水曜日

5/11 渋谷らくごに行って来ました

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さる5/11、シブラクに行って来ました。この日のトリを務めるのはなんと二ツ目の松之丞さん。松之丞さんのブログ記事からもこの回に賭ける意気込みがどえらく伝わってきたので、これは見逃せないと仕事終わりに円山町のユーロスペースへ向かいました。

前回行った時は割と空席もあってゆったりと観れたので、今日もまあそんな感じだろう、と思いつつ開演10分ほど前に着いたのですが、何と席はあらかた埋まっている状態。どうにか真ん中やや後方の席が取れましたが、後から入ってきた人たちは完全に席からあぶれていました。段差のある会場なので通路にお客さんを座らせていましたが、それでも足りず最後列に大勢立ち見の人も居ました。

今日は凄いなあ、と思っていたら会場の照明が落ちトップバッターの立川談奈さんが登場。観るのは初めてです。時間が読めないと手探りしつつ快楽亭ブラック師匠の話などのマクラで笑いを取っていましたが、いつまでたっても落語が始まらない。どうやら時計が見えないだか何だかで本当に時間がチェック出来ていなかった模様。マクラだけで下がろうかと躊躇している様子でしたが、客席からの声に押されて『勘定板』へ。初めて聞く噺だったのですがこんなド直球な下ネタの落語もあるんですね!でもそんな眉をひそめるほどお下劣に感じないのはやはり演じる人の力量なんでしょうか。私は未だにウンコチンコではしゃぐガキなので大満足でした。

続いて橘家文左衛門師匠。観るのは二回目です。高座に上がって第一声の「だいぶ押してます……」でまずウケを取っていました。静かなマクラから『時そば』へ。喬太郎師匠のDVDで見たことありますが、生で演じられるのに接するのは初めてです。面白かった!最初の客が蕎麦を食べるくだり、底の方に残った短い蕎麦のかけらをかきこむ仕草がツボでした。二番目の客が釣り銭をごまかすトリックに気付くくだりを執拗に描写するところも印象に残りました。

ここでシブラクならではの「頭を休めるためのインターバル」なる3分間の休憩を挟まれました。前回来た時も思いましたが、トイレ無しで2時間超過ごすのは何かと心配なので10分ぐらい休憩させてほしいです。

休憩が終わり春風亭一之輔師匠が登場!先日鈴本演芸場で『鰻の幇間』を観て目茶苦茶感動して、また観たいなあと思っていたのですが、「昔は色々な仕事がありまして……」というマクラを聞いて「まさか!」と思ったら始まったのは『鰻の幇間』!キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!鈴本演芸場で観た時はそこまでの寄席の流れに乗った熱演でしたが、この日のようにほぼそれ単体で独立した形で聞くのもこれはこれで素晴らしかったです。薬味の伏線が回収される最終盤の展開がたまらない。羽織を脱がないままの熱演を堪能しました。

そしてついにこの日の主役の松之丞さんが登場!「大事なこの日の一発目にいきなりウンコの話ですよ。やっぱりこういうところが立川流ですね」というマクラで爆笑。そして演目は新作講談『グレーゾーン』!松之丞さんには『グレーゾーン』という凄い新作があるというのは聞いていましたが、これまで巡りあうことは叶わず。収録されているDVDは購入したものの、最初はライブで……と我慢をしていたのですが、ついに観ることが出来ました!2001年に出版され、世間のプロレスに対する幻想を打ち砕いた衝撃の書籍、流血の魔術 最強の演技。この本に青春を狂わされた一人のプロレスファンの少年が、口先三寸でガチンコで生きて行くことを目指して落語家への道を歩む。そして30年後、気鋭の落語家へと成長したかつての少年は待ち望んだ大舞台へ登る機会を得るが……というストーリー。梶原一騎ファン、相撲ファンとしてはたまらないお話でした。序盤から笑いに笑わされ、終盤にはガチか、幻想か、というシリアスな問いに考えこまさせられる。ラストの電話のくだりに思わず息を飲みました。終演し、松之丞さんが退場した後にはこの講談の根幹に関わる「ある映像」が流されるという趣向も。期待に違わぬ、素晴らしいものを見せてもらいました。

一之輔師匠の『鰻の幇間』、松之丞さんの『グレーゾーン』、観たいと思っていたものをドンピシャでたっぷりと楽しめた。素晴らしい一夜でした。帰り道、余韻に浸りつつも小腹がすいたので神南カリーのカレーパンを買い食いしたのですが、途中で談奈さんの『勘定板』が脳内にフラッシュバックして一瞬固まりました。文左衛門師匠の『時そば』にちなんで富士そばにでも行った方が良かったか……

2015年5月1日金曜日

5/1 五派で深夜@新宿末廣亭

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落語協会、落語芸術協会、上方落語協会、圓楽一門会、落語立川流の5団体の若手が一同に介するイベント。開始30分前に到着した時点で、既に待機列が相当な長さに達していて驚きました。最終的には立ち見も大勢出る大盛況。自分は下手側の桟敷の割と良い位置を取れました。

以下の順番で登場。開演前に皆でジャンケンで出演順を決めたとか。
三遊亭鳳笑 (圓楽一門会)『猫と金魚』
立川吉笑 (落語立川流)『舌打たず』
初音家左吉 (落語協会)『町内の若い衆』
神田松之丞 (落語芸術協会) 『寛永宮本武蔵伝 山田真龍軒』
桂三度aka世界のナベアツ (上方落語協会)『寿限無』

芸協の真打披露興行が行われている末廣亭。高座上には芸協の後ろ幕が飾られ、夢丸さんたち新真打に贈られた花がところ狭しと並べられています。既に客席は満員で、開演を今か今かと待ちわびる熱気と、何やら落ち着かない雰囲気が入り混じった不思議な空気感の中、トップバッターで圓楽党から鳳笑さんが登場。しかし何かがおかしい。鳳笑さん自らが座布団を持って高座に上り、しかもマイクが出てない!楽屋は混乱していたようです。しかし始まってしまったものは仕様が無く、そのままマイク無しで高座を務めた鳳笑さん。生声でも場内隈なく音が届くぐらいによく聞こえ、期せずして噺家さんの凄さを実感しました。熱演でしたが混乱のままに始まった空気を引きずってしまい、?マークが出たまま終了。サゲでは強引な三段オチで笑いを取っていました。

続いて立川流から吉笑さんが登場。シブラク以来、見るのは二度目です。ようやくマイクがセットされ、開口一番「やっぱり圓楽党と立川流には厳しいんですね……」で場内大爆笑。演目は自作の『舌打たず』でした。シブラクで見た時に物凄い早口なのに驚いて、これはデフォなのか、それともたまたま走ってたのか、と思っていたのですが、この日も超ハイテンポで言葉が溢れ出てきていて、成る程これがこの人のスタイルなのでしょうか。バンドに例えるならNUCLEAR ASSAULTみたいな感じ。舌打ちとジェスチャーで感情を表現するという八っつぁんの試みにご隠居が巻き込まれていく話。いつの間にかお婆さんも一緒に並んで感情表現のパターンを覚えさせられているのが笑えます。

落語協会から左吉さんが登場。しかしここで場内の空気が再びクールダウン。笑いは散発的で、それ以外は静まり返ったまま時間が過ぎて行きました。ところでこれは自分の見間違いなのかもしれませんが、左吉さん、この翌日の5/2にNHKで放送されていた忌野清志郎の特番に一般人として写り込んでいた気がします。

再び微妙な空気が漂ってきたところで講談師ながら芸協の代表として松之丞さんが登場。最前列の馴染みの客いじりや、過去に別の会でも聞いたマクラ(素人の頃は高座で著書やCDの宣伝をする噺家が嫌いだった……という話からの自身のDVDの宣伝)など、使える弾を総動員して場を盛り上げている感じがしました。十分に客席を温めたところで古典をじっくりと。鎖鎌に偽装できる尺八って何だよ!?とかツッコミの念も湧かないではないですが、真剣勝負の息詰まる描写に引きこまれます。寄席が静まり返る時に、ネガティブな沈黙とポジティブな沈黙があるんだなあと関心しました。さあこれから武蔵はどうなるのか!といういいところでお時間が来ました。

最後に登場したのは上方落語協会から桂三度。「凄い!ナベアツだ!」とまずはミーハーな反応をしてしまいます。もしくは「凄い!ジャリズム渡辺だ!」マクラでは落語の代表的な演目や、有名な洋画を限界まで短縮するというネタを披露。『時うどん』の話もしていましたが、3でアホにはなりませんでした。この位置でやるようなもんじゃない噺をやります、のびのびやらせて貰います……という事で、演目は『寿限無』!クライマックスの両親のセリフがテープの早回しのようになるのが面白かったです。

盛り上がり的には山あり谷ありでしたが、貴重な、楽しい会でした。終演後は松之丞さんのDVDを本人から直接購入。なんとサインも貰っちゃいました。これは家宝にするんじゃグフフ。

2015年4月29日水曜日

4/29 インドの仏→鈴本演芸場4月下席夜の部 寄席紙切り百年『正楽三代展』記念公演

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休日です。ただいま上野では大アマゾン展とか鳥獣戯画とか楽しそうな企画が目白押し。最初は大アマゾン展に行くつもりだったのですが、朝寝坊してしまったのでパス。アマゾンへの旅は次の平日休みへとっておきます。現在やっているイベントの中では比較的空いてそうなインドの仏を覗いてきました。まだ人の形をした仏像を作って崇めることが禁忌とされていた原始仏教の時代から始まり、インドの仏教美術の数々を釈迦の生涯や仏教の説話についての解説も交えつつ展示するという趣向。勉強になりました。

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で、国立博物館を出た後はマックで軽食を取ったり不忍池を散策したりして時間を潰し、鈴本演芸場の四月下席夜の部 寄席紙切り百年『正楽三代展』記念公演へ。本当は昨日の夜、仕事帰りに行くつもりだったのですが、残業が立て込んで泣く泣く見送り。こうなったら夜からなんてケチな事は言わず、折角だから最初からガッツリ行こうと30分前から並んで開口一番から観ました。結果としてはこれは大成功!

林家なな子『平林』
柳亭市弥『金明竹』
ホンキートンク『漫才』
柳家はん治『妻の旅行』
ストレート松浦『ジャグリング』
春風亭一朝『短命』
桃月庵白酒『喧嘩長屋』
柳家小菊『俗曲』
柳家権太楼『代書屋』
林家正楽 (共演:林家二楽)『紙切り』
春風亭一之輔『鰻の幇間』

場内はほぼ満員で、最初から最後まで爆笑の嵐。兎に角、出る人出る人、落語・色物の別を問わず例外無くウケまくっていました。演者の熱演と客席の良いリアクションが合わさった時の化学反応が寄せの醍醐味なんだなあと改めて実感。番組が進みどんどんボルテージが上がって行く中で、ホンキートンク、はん治師匠、一朝師匠、白酒師匠、権太楼師匠の高座では噴火のような笑いのピークが発生していました。

そして仲入り後にはこの日の主役、正楽師匠と共演の二楽師匠が登場!二人のOHPの形が全然違うことに気づきました。まずは鋏試しに正楽師匠は「初代正楽」、二楽師匠は「二代目正楽」。続いて二人の合作の「相合傘」。続いて客席からリクエストを募って「広島カープ」「パンダ」「宝船」を立て続けに。「パンダ」では二楽師匠の先代正楽直伝スタイルで、正楽師匠が独自に編み出したスタイルでまったく違う姿の上野の人気者を切り出す。二人の息があっているような、そうでないような、絶妙な掛け合いに客席が沸きます。少年時代の二楽師匠と、先代正楽師匠宅に稽古に来ていた正楽師匠(当時一楽)が好きなアイドルについて語り合った時のエピソードも。リクエストの後はお互いが好きなモノを切ろう、という事で、正楽師匠が「馬」、二楽師匠が「鳥」を切り、それを合体させて「ペガサス」で場内は大盛り上がり。ここで二楽師匠が退場し舞台には正楽師匠一人にとなり、「美空ひばりメドレー」を披露。"柔"などの曲に併せて、予め用意してある紙切りを次々とOHPで投写していく趣向。最後は"川の流れのように"に合わせた超大作で感動のフィナーレ。楽屋に下がる正楽師匠に文字通り万雷の拍手が降り注いでいました。

この後はやりづらそうだな……と思っていたら本日の主任として登場した一之輔師匠もまず第一声で「蛇足なのはわかっています」と苦笑。しかし学生時代に客席から見た正楽師匠の話もまじえたマクラから始まった『鰻の幇間』がこれまた素晴らしかったです。特に後半、一八が女中に小言を言い立てる場面では怒涛の如く客席が沸き、正楽・二楽師匠の紙切りや権太楼師匠のマクラに被せたクスグリで場内大喝采。下駄のところで終わらない、一之輔師匠独自のスタイルのサゲも面白かったです。

最初から最後まで笑い通しで、本当に、幸せな時間が過ごせました。今まで寄席に行った中で、文句無しに最高。これからたくさん生で落語を観てくことと思いますが、この日の事は忘れられない、特別な思い出になると思います。落語を聴くことへの渇望感がどんどん増して行く……

2015年4月27日月曜日

4/27 あかぎ寄席

今日は仕事終わりに神楽坂であかぎ寄席に行って来ました。ここにお邪魔するのは今回が初めて。赤城神社の本殿脇にあるエレベーターで地下に降りたところにあるホールで開かれる落語会です。今日は過去の公演に比べてかなり観客が多かったようですが、それでも寄席や他の小規模な落語会に比べると随分と足元に余裕のある空間でゆったり観られました。

本日の演目は以下のとおり。
雷門音助『狸札』
昔昔亭A太郎『ほれうそ』
立川こはる『道灌』
神田松之丞『青竜刀権次 1.5話』

まずは前座の音助さんから。朝から太鼓のお稽古などで随分と多忙だったそう。後の出演者から前座さんとしての働きぶりを賞賛されていました。演目は『狸札』。この噺を聴くと堀骨砕三のケモショタ漫画を思い出します。あれはカワウソでしたが。

続いてA太郎さん。成金で観て以来二回目。前回のあかぎ寄席では新作を披露してアンケートに「死ね」と書かれた……という話から始まる目茶苦茶な内容のマクラで一気に持って行かれます。すべて嘘だそうですが。この日の演目も新作。後半は孫の問いかける単語に対して対してお爺ちゃんが独自の論理からその反語を答える、という形式のシュールな応酬が繰り返し繰り返し怒涛のように押し寄せてくる展開。「好き」の反対は?「白の反対は黒ではない。では何か?」そんなところから始まって、「鳥」の反対とか「親子丼」の反対とかどんどん訳の分からない方向へ話が進んでいきます。そんな中で唐突に観客に問いかけを要求したり、ベタなネタが入ってきたりと思わぬ不意打ちも入ってきて場内は大受けでした。この人の作風、大好きです。もっと追いかけないと。

仲入り前はこはるさん。初めてお目にかかりました。小柄な体躯が高座の上で弾けるように躍動するのが見ていてとても楽しい。

主任は松之丞さん。成金、渋谷らくごと新作を続けて見て来ましたが、今日は古典『青竜刀権次』を第二話の途中まで。マクラはほとんど振らずじっくりと、パンパンと扇子と張り扇の音が気持ち良い名調子。立派な入墨を入れて強面と思いきやヘタレで、名も知らぬ薩摩の武士に出会う度に牢屋にぶち込まれてしまう主人公のキャラクターがおかしい。薩摩の武士がついに名を明かすところでは思いの外ビッグネームで「おおっ」となりましたが、酒絡みで素行に問題があったという逸話も多いしいかにもそんな事をやりそうな人物ではあります。幕末頃の湯島は昼でも女子供は寄り付かないところだったとか。湯島天神男坂下なんて馴染みのある地名なので、現代しか知らない俺にはちょっと想像がつかないです。続きものなのでさあこれからという良い所で切られまして終了。楽しかった!

終演後は飯田橋まで下っていって、学生時代によく行ったえぞ松でホイコーローを食べました。定食とメニューにはありますが、山盛りのご飯の上に味噌の絡んだキャベツと肉が直に乗せられて出て来るホイコーローライスといった外観。思い出通りの味でした。胃がはちきれそうになる感覚もあの頃と同じ。ヒィヒィ言いつつも何とか食いきったので、まだまだ俺は若いということにしておきます。

そのまま総武線に乗って帰宅の途へ。途中、飯田橋で大量に人が乗ってきて、「月曜だからナイターは無いだろうになんだこりゃ!?」と思いましたが、直ぐに今日がポール・マッカートニーの来日公演だったことを思い出しました。一昨年は東京ドームでご尊顔を拝しましたが、今回はけっきょく行けずじまいでした。吹っ切ったつもりでしたが、誇らしげにTシャツを着たおじさんたちを見るとやはりちょっと悔しい。ロック界に訃報が続く昨今ですが、ポールはまだまだ元気そうだし、少なくとももう一回ぐらいはチャンスがあるとは思うのですが。

2015年4月26日日曜日

根津神社のツツジ〜寄席紙切り百年 正楽三代展〜埼玉県立近代美術館

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最近、日曜日は休日出勤で潰れることが多く、久しぶりの土日休みでした。昨日はまあ埼スタには行きましたが、あまり大きな外出はせず体力を蓄えたところで、今日はガッツリとお出掛けをしてきました。

まずは根津神社のツツジ祭へ。二年ぶりの再訪です。ツツジはちょうど見頃で境内は大変な人出。色とりどりの花々を愛でてきました。徳川家宣が奉納したという立派なお神輿も飾ってありましたよ。前に来た時は一眼を持って2時間ぐらいツツジ山の中で粘ってた記憶がありますが、今日はぐるりと回ってほどほどで退場。根津界隈をちょっと散策してから、歩いて上野へ向かいました。

区議会選挙の掲示板で電波入ってる候補が居ないか探したりしながらさくさく歩いて上野へ。不忍池をぐるりと半周して、野外音楽ホールで何やら得体のしれないアイドルがコンサートをしてるのを横目で眺めつつ、御徒町方面へ移動。上野松坂屋で開かれている「寄席紙切り百年 正楽三代展」に行って来ました。二代目正楽師匠(とそのご子息の桂小南治・林家二楽両師匠)は我がふるさと春日部の偉人です。時間は全く意識していなかったのですが、会場に着くとちょうどタイミング良く正楽師匠が実演中。立ち見でしたが小さな会場内でじっくりと凄技を堪能しました。「まねき猫」や「パンダ」といったお題は勿論、「初代と二代目正楽師匠を切っている当代正楽師匠」とか「デパ地下」といった難リクエストにもしっかり応える姿はまさにプロフェッショナル。明後日の夜、鈴本演芸場で二楽師匠との共演を見に行くつもりです。

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で、松坂屋を出た後は上野駅に移動。高崎線と京浜東北線を乗り継いで北浦和へ。長い改装工事を経てリニューアルオープンした埼玉県立近代美術館に行って来ました。ここに収蔵されているポール・デルヴォーの『森』という絵が好きなのです。幻想的で、ドゥーム・メタルな空気を感じます。久しぶりに拝んできました。新装オープンにちなんだ企画展もやっていて、川口の旧家から寄贈されたという横山大観やら下村観山やら堂本印象やらの掛け軸がどっさり飾ってあってありましたよ。

最後はディスクユニオン北浦和店で軽く散財しました。たまに行くと何かしら見つかる、とても好きなお店です。まとめ買いセールを利用してCD九枚で¥6,000強の出費。良い買い物が出来ました。やたらと充実した日曜日が過ごせて大満足です。あとはMXテレビでウルトラQと怪奇大作戦を見て、キン肉マンのweb連載の更新をチェックして寝ます。

2015年4月25日土曜日

観戦記: 2015 J1 1stステージ第7節 vs 名古屋

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昨年の最終節でもうこれ以上は無いというぐらいに打ちひしがれきって、今季は一回ACLを観に行っただけですっかりスタジアムから足が遠のいていましたが、やはりレッズからは離れがたく、あの最終節と同じ名古屋戦で埼スタ復帰いたしました。最後の失点は残念でしたが、それを除けばほぼ完勝といっても良い内容。リーグ戦は好調な中で俺が行った途端に負けでもしたらいよいよサポを辞めようかと半ば本気で思っていたので、ホッとしました。

驚いたのは新規加入組の中では「申し訳ないけど一番出番は少ないだろうな……」と思っていた武藤の素晴らしい働きぶり。豊富な運動量で攻撃の中核を担う姿を目の当たりにして、己の不明を恥じました。日本サッカーにおいて「武藤」といえば今は青と青赤のユニフォームで絶賛売り出し中でサッカーの母国の青いチームからの食指も伸びている彼が第一に来るのでしょうが、こと浦和においては「武藤」といえば武藤雄樹をおいて他にはありません。これからの活躍が楽しみです。

しかし今日の試合、個人的にMOMには関根でも武藤でもなく西川を挙げたいです。後半、ズラタンの決定機を楢崎のファインセーブで防がれた直後、小屋松に裏に抜け出された場面、ノイアーの如き飛び出しからPAの遥か彼方で間一髪ピンチを防いだ勇姿……試合終了直後、歓喜に湧くスタジアムの中で土壇場で許した失点に怒りの雄叫びを上げる姿……改めて、凄い守護神が来てくれたものだと惚れ惚れとしました。

久々の埼スタで何だか久しぶりにレッズがスカッと勝つところを観れた気がします。ついに卒業のしどころが来たのかなとも思っていたのですが、やはり止めようと思って止められるものじゃないですね。ガンバ戦も行こうと思います。

2015年4月20日月曜日

4/19 歌舞伎町のゴジラと末廣亭4月中席

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日曜日は休日出勤でした。仕事終わりに新宿に回って末廣亭へ。前から一度やってみようと思っていた19時からの割引を利用しました。仲入り前の伸治師から。

伸治:替わり目
米多朗:金明竹
ザ・ニュースペーパー:橋下市長、安部首相、石原都知事
王楽:宮戸川
竹丸:漫談
ボンボンブラザース
米助:落語禁止法

主任の米助師匠宛てのコチョウランが高座上にたくさん飾ってあって随分と華やかでした。当然ながら、ミスターからも届いていましたよ。あとどういう繋がりなのかキム兄から贈られたものもあったんですが、ボンボンブラザースの時に繁二郎先生がドン!と足を踏んだらそのキム兄の名前が入った立札がパタリと倒れたのがおかしかったです。

一番のお目当てだったのは圓楽一門会からのゲスト参加だった王楽師匠。シュッとしたイケメンが演じるお嬢さんの艶かしさにドキドキしました。叔父さん夫婦との落差も楽しかったです。主任の米助師匠は3年ほど前に同じ末廣亭で寄席初体験した時にも出演していたのですが、その時は途中で何度も客席の携帯が鳴ってしまい、落語を切り上げてミスターの小噺をして下がってしまいました。なので落語を最後までやり切るのを見たのはこれが初めて。普段着で隣の晩御飯に突撃していたイメージがやはり強いですが、高座上での袴姿がすごく格好良い。ギャップ萌え?ネタは麻薬や猥褻図画を落語と置き換えた新作落語で、爆笑の連続でした。ううむ、もうヨネスケヨネスケと軽々しく呼べないぞ。

末廣亭を出た後は晩御飯を食べて、歌舞伎町のコマ劇跡地に出来たTOHOシネマズのゴジラを見に行ってきました。原寸大と聞いたけどいつの時代準拠の原寸大なんでしょうか。昭和の50メートルかな?顔はVSシリーズぽかったですが。真下まで行っちゃうと殆ど見えず、天下一品の手前ぐらいからだとよく見えます。正直、屋上にポツンとゴジラの生首が置かれているだけなので、まあこんなもんか……という感じでした。ただゴジラに限らず、怪獣のスケールは無闇矢鱈に周りのビルに合わせてでっかくするよりは、ビルの谷間でガオーとしている方が良いと思っているので、次の次の和製ゴジラはこんぐらいの大きさで作って欲しいな、と再確認は出来ました。

2015年4月15日水曜日

国立演芸場 4月中席

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結局シブラクにはその後行きませんでした。今日は前々から代休が入るこの日に行こうと決めていた国立演芸場へ。初めて行きましたがなるほど流石は国が運営する施設、どことなくお固い感じ。そして木戸銭も¥2,100と安い!更に東京かわら版を持っていったので¥200の割引!わーい。平日だから空いてるだろうと思ったのですがぎゅうぎゅう詰めの満員。リコーの親睦会?だかの団体客が来ていたのですが、やはり歌丸師匠の人気もあるのでしょうか。

初めて足を踏み入れる場所というのはどうしても落ち着かないものですが、交互出演枠がタイミング良く以前にも深夜寄席と成金で観たことのある昇也さんでホッとしました。その昇也さんを始めとして、いずれの演者さんもしっかりと楽しませてくれて満足度は高かったです。特に鯉昇師匠の『ちりとてちん』が面白かったなあ。お昼を食べずに観ていたので、お刺身や鰻の描写に思わずお腹がグーッと鳴りましたが、その直後に腐った豆腐が登場してリアルな描写に思わず貰いえづきをしかけました。

トリは歌丸師匠。2年ほど前に地元の市民ホールの落語会(好楽師匠と円楽師匠も出演していました)で『井戸の茶碗』を観たことがあって、それ以来です。最近は足が弱っているそうで、南玉先生がはけた後に一度幕が下り、再び幕が上がると高座に歌丸師匠がスタンバイしていました。演目は『塩原多助一代記』、今席では前半の『青の別れ』をやり、来年に後半を口演するそうです。それを聞いた時は不謹慎ながら「それまでご存命であれば……」と思ってしまいましたが、いざ噺に入ると演じる声はとても力強く、なるほどこれはまだまだバリバリ現役でやっていけそうです。これがネタおろしだそうで「登場人物が入り組んでいるので予め断っておきますが間違えると思います」とマクラで話していましたが、明確に間違えたのは一回かそこらだったと思います。演出なのかガチなのか、時折ロード中みたいに数秒ほど固まってはいましたが。一時間ほどの長講を堪能させていただきました。来年も是非足を運ばなくては。

2015年4月11日土曜日

4/10 渋谷らくごを観に行きました

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シブラクです。場所は渋谷ユーロスペース。道玄坂、円山町……渋谷のあの辺りの地理には未だに不慣れでちょっと行くまでに迷いました。オンエアイーストもそういや真っ直ぐ着いた試しが無い気がする。

この日は立川吉笑→隅田川馬石→神田松之丞→立川生志という出演陣でした。

まず登場したのは吉笑さん。初見です。今まで行った中で特に変わった場所で口演した営業トップ2についてマクラで語った後に新作の『粗粗茶』。すごい早口!「死のう!」の天丼で爆笑しました。"粗粗茶"はその後で生志師に回収されていました。

続いては馬石師匠。先月に鈴本演芸場で見て以来、二回目です。演目は『のし鮑』。シアトリカルな高座で見ていてとても楽しいです。一度アワビを突き返された後、もう一度甚兵衛さんが訪問してきた時に口上を受けて立つ大家さんのキャラクターが凄く好きです。貧しい筈なのに不思議と余裕があって優しい世界観が良いですね。

唯一の講談の松之丞さんは「講談はやりません!」「今日は前のめりに倒れる」という宣言から爆笑の嵐のマクラ。とある師匠が高座で自分の著書を宣伝をしていたが、それは違う、プロの噺家ならその時間で一つでも二つでも笑いを取るべきと思っていた……という話からネット中継で見ている2万人の観客へ自身のDVDの宣伝!大盛り上がりでした。演目は新作?の『三年寝太郎』。宣言通りの前のめりぶり。いつもながら滝のように流れ落ちる汗の量が尋常じゃないです。「トン子は……メス豚でした!」

トリは生志師匠。初見です。マクラで直前の松之丞さんについて言及し「講談の世界にも新しい才能が出て来ていますね。神田……山陽さん。どこ行っちゃったんでしょうね」で場内大爆笑。その後自身の落語会のフライヤーを出してネットの向こうの2万人へ宣伝!この生志師がマクラで松之丞さんを拾った辺りが個人的にはこの日のハイライトでした。演目は『お見立て』。談志師匠と(元?)ヤクザの板挟みになった時の思い出から入って行きました。お大尽とお座敷に出たくない花魁とその板挟みになった牛太郎のお話。粗野な田舎者一辺倒でなく妙に冴えたところのあるお大尽のキャラが良いです。最初は「しつこい客は嫌だネー」と思うけど、だんだん何もゲジゲジ以下とまで嫌わなくてもと同情的になってきます。じっくりと演じられる中で中盤突然挿入される「ポーゥ!」で緩みかけてた集中力が巻き直されました。

今年になって本格的に始めた落語会通いですが、この日のシブラクは今まで行って来た中で一番楽しかったです。ますます寄席演芸を見たいという欲求が高まってきたところで、気になるのは13日の同じくシブラクの20時からの回……次の日はモチのロンで仕事ですが……ううむ行きたいぞ。

2015年4月1日水曜日

MAMIFFER、DANIEL MENCHE、Borisのライブに行って来ました

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さる3月27日、六本木でMAMIFFERとダニエル・メンチのライブwith Borisを観て来ました。場所は六本木スーパーデラックス。星のカービィみたいな名前ですね。

出演陣いずれも生で観るのは初めて。そこまで思い入れは強くなく、特にダニエル・メンチはこの企画で初めて名前を知ったってレベルでしたが、何やら凄そうな雰囲気がするのと、一度も生で観ることの無い内にISISが活動停止してしまったことをずっと残念に思っていたのでせめてアーロン・ターナーは生で見たい、という思いから前売り券を取り、仕事帰りに行って参りました。

一発目のBorisは『Amplifier Worship』から2曲取り上げたりと超ヘヴィなセットリスト。事前に勝手に予想していたのとは異なり、ストレートにドゥームで最高でした。トリのMAMIFFERは手を伸ばせばアーロン・ターナーに触れるほどのかぶりつきで鑑賞。しかしステージの反対側で演奏するフェイス・コロッチャが想像以上に美しく、あっちにかぶりつけば良かったとちょっと後悔しました。

そしてこの日一番インパクトが強かったのが2番目に出演したダニエル・メンチ。事前にiTunesで"メタル"という単語が含まれているのに惹かれて『Marriage Of Metals』を購入し、いちおう形ばかりの予習をしていましたが、この日演奏した中には正にその『Marriage Of Metals』も含まれていました……と思うんですが、ちょっと定かじゃないです。ステージ上でセッティングが始まったと思ったら、何やら同じ形のテーブルが二台、前後に並べられる。前のテーブルの上にはごちゃごちゃとケーブルで繋がれたエフェクター類と、サンプラーにPA卓。後ろのテーブルには何も置かれていない……と思ったら、ダニエル・メンチが登場しおもむろにその後ろのテーブルの上に乗り正座します。手には金属のお椀、口にはボールチェーンを咥えるという出で立ちで、楽器類は特に無し。「?」と思っていたら、ボールチェーンを何やらお椀に触れさせ始めるメンチ氏。よく見るとお椀にはピックアップとケーブルが繋がれているようで、チェーンと擦れて発生した音にその場でエフェクターを操作して効果を被せて行き、「演奏」するという脅威のスタイル!『Marriage Of Metals』は始終鳴り続ける不穏な金属音が印象的でしたが、まさかこうやって音を作っていたとは。テンションが上がってきたところでお椀はうっちゃられ、代わって登場するのがこれまた一般的な楽器のイメージとは程遠い細長い金属のプレート。お椀と同じように下端にはケーブルが繋がれており、これを武士が自刃する時のように喉元に充てがい、声を出して振動させ発生した音にエフェクトを掛けるというこれまた今までに見た事の無い演奏スタイル。その異様な光景にただただ呆気に取られるばかりでしたが、自分の中から沸き上がってくるものを即時に音に変換出来るという点でよく出来ているのかもしれません。単純に手でぶっ叩いたりもしていました。圧巻のパフォーマンスが終わりテーブルから降りた後、足が痺れてしまったのかしばらくステージ上で寝っ転がっていた姿が妙に脳裏に焼き付いています。

終演後、物販でダニエル・メンチの会場限定のCDを買い、入口横に佇んでいたダニエルさんと固く握手をして帰路に着きました。この一夜で彼の名前が自分の中で大きなものになった気がします。またえらく多作な人のようでその音楽の全容を掴むのは容易ではなさそうですが、こつこつ音源を集めていこうと思います。

2015年3月31日火曜日

上野公園の桜

上野公園の桜2015_1Canon EOS 60D + EF70-200mm f/4L USM

上野公園の桜2015_2Canon EOS 60D + EF-S18-55mm f/3.5-5.6 IS STM

上野公園の桜2015_3Canon EOS 60D + EF70-200mm f/4L USM

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Canon EOS 60D + EF-S18-55mm f/3.5-5.6 IS STM

通勤途中で上野を通るので、今日は1時間ほど早く家を出て寄り道し、上野公園の桜を見て来ました。道端に散らばる前夜の饗宴の後片付けをする業者さんたちを横目に早くもお花見を開始している豪の者も居ましたが、朝早くとあってそれほど人出も多くなく快適に桜を見られました。もう散り始めていましたが、ぎりぎり満開だったかな。もう少し、あともう少し長く……と後ろ髪を引かれている内に始業時間に遅れそうになりましたが、ぎりぎりセーフでした。

2015年3月29日日曜日

千鳥ヶ淵の桜

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Canon EOS 60D + EF70-200mm f/4L USM


Canon EOS 60D + EF70-200mm f/4L USM

Canon EOS 60D + EF-S18-55mm f/3.5-5.6 IS STM
ついこの間まで「まだまだ寒いな〜」とか思っていたものですが、急に暖かい陽気が続き、桜の蕾もあっという間に綻んであちこちで見頃になっていました。桜を見に行くのは来週末ぐらいかなーと思っていたのですが、この調子では一週間後には盛りを過ぎてしまっていそうだったので、カメラを持って千鳥ヶ淵に行って来ました。七、八分咲きぐらいかな?おそらく明日、明後日頃が満開なんじゃないでしょうか。平日なのが惜しいですが、夜桜なら仕事帰りに見に行けるかな。

2015年3月22日日曜日

3/20 成金@ミュージック・テイト西新宿店

iPhone 5S + Instagramで撮影

1. 春風亭昇也『百年目』
2/14の深夜寄せでマクラは前日に亡くなった桂米朝師が漫才師から落語家に転身する切っ掛けだった……というお話から実際に米朝師匠の落語会に行った時の思い出など。今日かけるのは長い噺だからどうしようか迷っている、という事でしたが、意を決して『百年目』をフルで完走。松之丞さんによると昇也さんの『百年目』は三遊亭鳳楽師匠から教わっている本格的なものだそうです。

2. 昔昔亭A太郎『隣の町田君』(課題 小痴楽案)
 初めて拝見。トップバッターの昇也さんが長かったのでここで調整をする……という事は一切無いと宣言。マクラが「中2以前の記憶が無い」という不安になる内容。小学生時からの部活遍歴の話になった時は客席から「憶えてるじゃん」とのツッコミも。外の物音に「大事な話をしているのにうるさい!」と反応したりと、別の次元に引きずり込まれた感じがしました。本編は虚実……というか虚虚入り混じるこれまた不思議な新作。このシュールな感覚はすごく好みです。ここで仲入り。

3. 柳亭小痴楽『一目上がり』
これまた初めて拝見しました。やはり時間の配分は気にしないと宣言しネタおろしの『一目上がり』をフルで演じる。「床柱」という単語がなかなか出てこなかったり、思い出せないくだりは飛ばしたりしていましたが、そんなハプニングも笑いに変えていました。

4. 神田松之丞『腹話術』
2/14の深夜寄席、3/14の玉川太福さんとの二人会に続いて3回目の拝見。松之丞さんはこれからも意識して追いかけていきます。前3人が長〜く演じてお客さんもヘトヘトの事態に「みんなおかしい」「連携プレーってそういうことではない」と嘆くマクラ。主任ですが軽めの新作を演じることに。個人的には確かにパイプ椅子に座り過ぎてケツに限界が来ていましたが、あそこまで行ったら前の3人並にガッツリやってもらってもそれはそれで面白かったかも。でも短いお話ながら爆笑の連続で楽しかったです。19:30スタートで終演は22時前という長丁場でした。


今年は落語及び寄席演芸の鑑賞を趣味として身に付ける!と1月に末廣亭に行った時に目標を立てました。とりあえず、CDを読んだり本を読んだりは勿論ですが、月に二度以上は生で落語会を見に行く、というのを自分に課しておりまして、今のところは続いています。

何をやるにしても矢張りある程度のテーマというか、焦点が絞れていないとなかなか身に付かないものだと思います。自分の主な趣味を例にとって考えてみると、カメラに関してはとりあえずデジ一が欲しい!とKiss X3を買った頃は今以上に酷い写真を絞りも露出も構図も何もかも分からないままにやたらめったら撮りまくっていましたが、花と動物の写真を撮る、と狙う被写体が絞れてからは若干ながらマシな写真になりましたし、キットレンズと本体だけ、というのを卒業してレンズほか機材の数も増えていきました。音楽に関しては中1の時にTHE BEATLESから洋楽を聴き始めて、SIMON & GARFUNKLEとかEAGLESとかBEE GEESとか、まあ有名どころを漫然と聴いていたんですが、高1の時にIRON MAIDENの"Aces High"を聴いて文字通り電気に打たれたような衝撃を受けまして、それを切っ掛けにHR/HMを重点的に聴くようになってからはCDの所持数も飛躍的に増えていきましたし、楽器(ベース)も真剣にやるようになりました。その後、高2の時にプログレの、そして大学1年生の時にクラウトロックの洗礼を浴びて、もう引き返せないところまで来てしまったし多分死ぬまで引き返すことはないと思います

そして落語についてですが、こちらも自分の中でも方向性が見えてきた気がします。それは「落語芸術協会の二ツ目さんたちを追いかける」というもの。ネットで「芸協の二ツ目は面白いのが多い」という情報を目にして足を運んだ2/14の末廣亭深夜寄席がとても楽しく、またそこに出ていた落語家、講談師の方々が自分と世代がごく近くて親近感を抱いたのがこの方針を定めた理由です。あと、いわゆるアオレンジャー(二番手)を好む心理というか、判官贔屓というか、落語芸術協会の立ち位置にも何だか好感を感じたり。自分のようなまだ詳しくない人間が若手勉強会ばかり観に行くのはおそらく余り良いことではないので、キャリアを積んだ真打さんの高座を定席で見るのも同時並行して続けていきますが、この日出演した4名、そして深夜寄席で観た柳亭明楽さんや三笑亭夢吉(真打昇進後は二代目夢丸)さん、そしてまだ見ぬ芸協の二ツ目さんたちの落語会にはこれからもアンテナを張って行きたいです。

2015年3月21日土曜日

仁義なき戦い & 仁義なき戦い 広島死闘篇二本立て@新文芸坐

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Canon PowerShot S110

スラドミに行くつもりだったんですがまさかのチケット売り切れ。さてどうするかとネットを眺めていると、池袋の新文芸坐が『仁義なき戦い』『仁義なき戦い 広島死闘篇』の二本立て上映だったので行って来ました。

学生の頃にDVDで観て以来の再見でしたがやはり最高ですね。金子信雄と田中邦衛が相変わらず憎たらしくて仕様がない。ある程度トシを重ねてから観ると、広能や坂井たちの若き日の姿に学生時代の楽しかった思い出がフィードバックしてちょっとホロリと来ます。『広島死闘篇』は初めて観た時は一にも二にも千葉真一が演じる大友勝利のインパクトが強かったですが、改めて観ると純朴さと狂気の入り混じった北大路欣也演じる山中正治のキャラ造形も素晴らしい。帰り道は肩を怒らせて心のなかで広島弁を話しながら帰りました。

2015年3月20日金曜日

アオサギ@不忍池

アオサギ@不忍池
Canon EOS 60D + EF70-200mm f/4L USM + Kenko Digital TELEPLUS PRO300 1.4X DGX

日曜日に上野動物園行った帰りに撮影。珍しい鳥ではないですが、デカくてカッコ良いので見かけるとテンション上がります。しかも二羽。

嗚呼、それにしてももっと焦点距離の長いレンズが欲しい!

2015年3月5日木曜日

平成27年 湯島天神梅まつりに行って来ました

2015年 湯島天神のウメ_1
Canon EOS 60D + EF70-200mm f/4L USM


Canon EOS 60D + EF-S18-55mm f/3.5-5.6 IS STM


Canon EOS 60D + EF50mm f/1.8 II

今日はお休みだったので湯島の天神様へウメを見に行きました。平日の午前ながらも境内はお爺ちゃんお婆ちゃんとお礼参りに来た元受験生とでなかなかの盛況。ウメの馥郁たる香りもたっぷり楽しんで……と言いたいところですが、そう広くはない敷地内の参道沿いにぎっちりと詰められた屋台から立ち上る食い物の匂いがやや興を削いでいたのが残念です。ただ花の方はまさに今が見頃でたっぷりと目の保養をして来ました。その後は上野まで歩いて不忍池沿いを散策してから鈴本演芸場で昼の部を鑑賞。ここ最近ちょっと連勤が続いて疲れ気味でしたが、充実した休日が過ごせました。

2015年3月4日水曜日

2015 ACL予選リーグ第2節 vsブリスベン

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Canon PowerShot S110

キックオフとほぼ同時に埼スタ着。南ゴール裏で席を探していたら背後から悲鳴が響き、何事かと振り向いてみれば早くも失点していました。後半開始直後は良い時のレッズのサッカーの片鱗が覗き、このまま引っ繰り返せるのでは……と淡い期待を抱きましたが、那須さんの一発退場でその逆転ムードもたちまち潰えてしまいました。

いったい、今年のレッズはどうしてしまったのか。これまではどれだけシーズンの終わり方が悪くとも、翌シーズンの初めは上り調子で迎えられていたものですが、今のレッズは昨季終盤に嵌った泥沼に依然として浸かりきってしまっているように感じられます。ACLが崖っぷちに追い込まれたのは言わずもがな、果たしてこの出来でJ1開幕をマトモに迎えられるのか……試合終了後、一人で場内を周る阿部ちゃんの姿が余りに痛々しかったです。早くレッズに笑顔が戻って来てくれれば良いのですが。