2015年3月22日日曜日

3/20 成金@ミュージック・テイト西新宿店

iPhone 5S + Instagramで撮影

1. 春風亭昇也『百年目』
2/14の深夜寄せでマクラは前日に亡くなった桂米朝師が漫才師から落語家に転身する切っ掛けだった……というお話から実際に米朝師匠の落語会に行った時の思い出など。今日かけるのは長い噺だからどうしようか迷っている、という事でしたが、意を決して『百年目』をフルで完走。松之丞さんによると昇也さんの『百年目』は三遊亭鳳楽師匠から教わっている本格的なものだそうです。

2. 昔昔亭A太郎『隣の町田君』(課題 小痴楽案)
 初めて拝見。トップバッターの昇也さんが長かったのでここで調整をする……という事は一切無いと宣言。マクラが「中2以前の記憶が無い」という不安になる内容。小学生時からの部活遍歴の話になった時は客席から「憶えてるじゃん」とのツッコミも。外の物音に「大事な話をしているのにうるさい!」と反応したりと、別の次元に引きずり込まれた感じがしました。本編は虚実……というか虚虚入り混じるこれまた不思議な新作。このシュールな感覚はすごく好みです。ここで仲入り。

3. 柳亭小痴楽『一目上がり』
これまた初めて拝見しました。やはり時間の配分は気にしないと宣言しネタおろしの『一目上がり』をフルで演じる。「床柱」という単語がなかなか出てこなかったり、思い出せないくだりは飛ばしたりしていましたが、そんなハプニングも笑いに変えていました。

4. 神田松之丞『腹話術』
2/14の深夜寄席、3/14の玉川太福さんとの二人会に続いて3回目の拝見。松之丞さんはこれからも意識して追いかけていきます。前3人が長〜く演じてお客さんもヘトヘトの事態に「みんなおかしい」「連携プレーってそういうことではない」と嘆くマクラ。主任ですが軽めの新作を演じることに。個人的には確かにパイプ椅子に座り過ぎてケツに限界が来ていましたが、あそこまで行ったら前の3人並にガッツリやってもらってもそれはそれで面白かったかも。でも短いお話ながら爆笑の連続で楽しかったです。19:30スタートで終演は22時前という長丁場でした。


今年は落語及び寄席演芸の鑑賞を趣味として身に付ける!と1月に末廣亭に行った時に目標を立てました。とりあえず、CDを読んだり本を読んだりは勿論ですが、月に二度以上は生で落語会を見に行く、というのを自分に課しておりまして、今のところは続いています。

何をやるにしても矢張りある程度のテーマというか、焦点が絞れていないとなかなか身に付かないものだと思います。自分の主な趣味を例にとって考えてみると、カメラに関してはとりあえずデジ一が欲しい!とKiss X3を買った頃は今以上に酷い写真を絞りも露出も構図も何もかも分からないままにやたらめったら撮りまくっていましたが、花と動物の写真を撮る、と狙う被写体が絞れてからは若干ながらマシな写真になりましたし、キットレンズと本体だけ、というのを卒業してレンズほか機材の数も増えていきました。音楽に関しては中1の時にTHE BEATLESから洋楽を聴き始めて、SIMON & GARFUNKLEとかEAGLESとかBEE GEESとか、まあ有名どころを漫然と聴いていたんですが、高1の時にIRON MAIDENの"Aces High"を聴いて文字通り電気に打たれたような衝撃を受けまして、それを切っ掛けにHR/HMを重点的に聴くようになってからはCDの所持数も飛躍的に増えていきましたし、楽器(ベース)も真剣にやるようになりました。その後、高2の時にプログレの、そして大学1年生の時にクラウトロックの洗礼を浴びて、もう引き返せないところまで来てしまったし多分死ぬまで引き返すことはないと思います

そして落語についてですが、こちらも自分の中でも方向性が見えてきた気がします。それは「落語芸術協会の二ツ目さんたちを追いかける」というもの。ネットで「芸協の二ツ目は面白いのが多い」という情報を目にして足を運んだ2/14の末廣亭深夜寄席がとても楽しく、またそこに出ていた落語家、講談師の方々が自分と世代がごく近くて親近感を抱いたのがこの方針を定めた理由です。あと、いわゆるアオレンジャー(二番手)を好む心理というか、判官贔屓というか、落語芸術協会の立ち位置にも何だか好感を感じたり。自分のようなまだ詳しくない人間が若手勉強会ばかり観に行くのはおそらく余り良いことではないので、キャリアを積んだ真打さんの高座を定席で見るのも同時並行して続けていきますが、この日出演した4名、そして深夜寄席で観た柳亭明楽さんや三笑亭夢吉(真打昇進後は二代目夢丸)さん、そしてまだ見ぬ芸協の二ツ目さんたちの落語会にはこれからもアンテナを張って行きたいです。

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