2011年12月5日月曜日

水元公園に行ってきたよ


 何日かぐずついたお天気が続いた後に、カラッとスカッと爽やかに晴れ渡った日曜日。東京は葛飾区金町、大場川を挟んで対岸に埼玉県三郷市を臨む広大な水郷・都立水元公園に行って参りました。中学・高校と京成線に揺られて通学してましたが、その沿線にこういう場所が有るというのはついこの間まで全く知らなかったり。二ヶ月ほど前に祖母と会話してた時に、遊びに行ったことがあるがそれは綺麗な、良い所だったという話を聞き、じゃあ近い内に行ってみるかと頭の片隅に留め置いてたんだけど、職場が変わったり何だりでなかなか都合が付かず。ようやっと足を運ぶことが出来ました。


 金町駅前からバスに揺られて、その名もズバリ水元公園バス停で下車。住宅街の中に切れ込んだ入江のような水辺に架かる桟橋にズラリと並んで釣り糸を垂らすオジさん達を横目に歩を進めて行き土手を乗り越えると急に視界が開け、目に飛び込んでくるのは広大な公園の敷地。木と、水と、鳥と、そして子供たちのはしゃぐ声と、いかに下町とはいえ、ここが東京かと思わず目を見開く期待以上の素敵な場所。



園内ではワカサギ釣りのような小さな釣り竿を垂らしている人が大勢居たけど、何が釣れるんだろう。フナか、タナゴか……



メタセコイアが大量に植わってるのがウリの一つなんだそうな


水鳥の楽園であると同時に




一斉に飛び立つと空が半ば埋まるほどのカラスのねぐらでもあったり。頑張れカラスよ、都知事に負けるな


猫は一匹だけ見た

 『バード・サンクチュアリ』と銘打ったエリアを設けるぐらいで、水辺に立っていると聞いたこともないような鳴き声が何処からか響いてきたりと野鳥が豊富に生息してるトコなんですが、そういう場所なら当然ながら鳥撮りの皆さんも居らっしゃる訳で、特に人足の踏み入れを規制したエリアに設けられた観測所のような所に差し掛かると、各々が新車一台軽く買えそうな強力な機材を抱える猛者たちが居並んでいたり。一瞬気後れするも、意を決して踏み入れると、たまたま目が合った優しそうなおじさんに手招きされる。

 「ちょっとそこから覗いてみな、アンタのそれ(レンズ)なら撮れるだろう」

 ウウウ、確かにナリは白いが手ブレ補正も付いてない中古の70-200mm f4L、愛着は人一倍持ってるつもりだけど野鳥撮りにはおよそ通用するものでは……と気後れするも、折角のお誘いを無碍にするのも悪いので意を決して覗き窓へ。

 「アオサギが三羽居るだろう、その上をずーっと行くと……」

 確かに、おじさんの言った場所には何かが居る。小さくしか見えないが、今までに見たことのない、猛禽のような……



 「これ、何ですか?」

 「ノスリだよ」

 へええーと思わず感動。他にもオオタカの幼鳥(これは遠すぎて流石にケシ粒ほどにしか撮れなかった)なども教えて貰ったりと随分とお世話になる。名前も何も聞けなかったけど、良い人だったなあ。またあそこに行けば会う機会も有るだろうか。


俺のレンズに届く所にちょうど並んでいてくれたウの皆さん


右の木と真ん中の木が入れ替わってれば信号機だったんだが






ふとした弾みに唐突に視界にその姿を現す電波塔。改めてこの辺りの景色を根こそぎ塗り変えたそのインパクトを感じる

 さて日も暮れてきたしそろそろ帰ろうか……と思ってたら何やら尋常でない奇声が聞こえて来て思わず立ち止まる。何事かと振り向いたらガラの悪い男が痴話喧嘩だかなんだか、知り合いらしき女性と口喧嘩をしているだけだったり。やれやれと振り向くと、何やら入口近くの橋の上を歩いていたオジサンが俺のカメラを目にして近付いて来た。何だ何だ。

 「あのですね、ちょっとこっち来て下さい!今日はね、珍しいです!年に何度もないんです!橋の上から富士山が見えるんです!」

 「へえ!本当ですか」

 オジサンに導かれるがままに橋の半ほどまで歩を進めると……おお、確かに、土手の向こうの夕陽の中に富士山のシルエットが見える!まあ富士山のシルエット自体は南関東のちょっと高いとこからなら割とどっからでも見えると思うけど、ここ水元公園の水辺から、土手越しの人車が往来するのと同じ高さで見るというのは中々の眺めでした。


オジサンにお礼を言って、かなり暗くなってきた中で三脚も無かったけど、何枚か根性で狙ってみた。


広角で、小さく富士山見えてるよ


 本当に、いい公園でした。この日は園内の半分ほどしか回れなかったし、また近い内に足を運ぼうと思います。ところで俺は本当にアホなんですが、金町といったら京成線!と完全に頭がロックされていて、北千住から常磐線で行けば直ぐなのにわざわざ京成線で高砂経由でエラい遠回りをしたり。いやな、ちゃうねんこれは……中学・高校時代の思い出と、後は時間に余裕があれば柴又にも行ってみようかなとか思ってたりとか……兎に角、そういう事にしておいて下さいな。

2 件のコメント:

  1. サヽキック2011年12月7日 1:31

    ツイッターからきましたよ!
    水元公園って広大なんですね。僕も全く知らなかったです。

    GXRの青にはぞくっときました…!
    逆光の構図も臨場感あるし、特に日没後のラスト2枚とか、手持ちでこれってすごくないですか。やっぱりレンズの明るさや描写力に余裕がある表れでしょうかね。
    あとカラスの3枚目、瞬間を見事にとらえてますね!

    僕は現在デジカメだと記録用のリコーG4wideとオリC3040くらいしかないので、そろそろまともな装備をしたいと思わされました。
    DM人にもカメラ好きがちょいちょいいて、刺激ばかり受けています。K1R先生のGXR作例にはさらに影響を受けそうです…
    デジイチじゃなくてもここまで写るカメラがあるんですもんね。

    いずれぜひ、撮影ご一緒しましょう!

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  2. ようこそー!
    良い青でしょう、彩度が上がり目になる設定にして撮ると、こういうこってりとした空と水面が撮れるのです。ラスト二枚みたいなシチュや、あとは太陽が雲の後ろに隠れた時とかには思いも寄らない画が撮れるよ。ある意味、トイカメラみたいな。少々精細過ぎるけどね。最後から二枚目については白状すると橋の欄干をホールドに利用しております。でも、最後の写真は正真正銘、手持ちで撮ってるよ。GRユニットは手ブレ補正無しだけど、ここまで使ってきた感覚では気合を入れれば20分の1秒ぐらいまでは手持ちでもイケる。カラスの三枚目はちょうど正面にある街灯にカラスがとまって、まあ一応撮っておくかとデジイチ構えて構図を決めて、ピントを合わせた瞬間にカラスが飛び立ってこんな写真が撮れたのです。一枚目のカモメ然り、この日は何かとツイてた。
    GXRは、中でもA12の付くユニットは、嵌ればデジイチにも負けない画が撮れるよ。道具としての質感・使用感も素晴らしいと思う。その分、お金も掛かるけどね……
    DMは確かになんかカメラやってる人多そうね。しかし物持ちがいい!サヽキック君が久々に機材を更新する時が来たら何をチョイスするか、楽しみにしてます。
    一緒に撮影、楽しそうだね!何か機会があれば是非是非誘って下さいな!

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