2015年4月27日月曜日

4/27 あかぎ寄席

今日は仕事終わりに神楽坂であかぎ寄席に行って来ました。ここにお邪魔するのは今回が初めて。赤城神社の本殿脇にあるエレベーターで地下に降りたところにあるホールで開かれる落語会です。今日は過去の公演に比べてかなり観客が多かったようですが、それでも寄席や他の小規模な落語会に比べると随分と足元に余裕のある空間でゆったり観られました。

本日の演目は以下のとおり。
雷門音助『狸札』
昔昔亭A太郎『ほれうそ』
立川こはる『道灌』
神田松之丞『青竜刀権次 1.5話』

まずは前座の音助さんから。朝から太鼓のお稽古などで随分と多忙だったそう。後の出演者から前座さんとしての働きぶりを賞賛されていました。演目は『狸札』。この噺を聴くと堀骨砕三のケモショタ漫画を思い出します。あれはカワウソでしたが。

続いてA太郎さん。成金で観て以来二回目。前回のあかぎ寄席では新作を披露してアンケートに「死ね」と書かれた……という話から始まる目茶苦茶な内容のマクラで一気に持って行かれます。すべて嘘だそうですが。この日の演目も新作。後半は孫の問いかける単語に対して対してお爺ちゃんが独自の論理からその反語を答える、という形式のシュールな応酬が繰り返し繰り返し怒涛のように押し寄せてくる展開。「好き」の反対は?「白の反対は黒ではない。では何か?」そんなところから始まって、「鳥」の反対とか「親子丼」の反対とかどんどん訳の分からない方向へ話が進んでいきます。そんな中で唐突に観客に問いかけを要求したり、ベタなネタが入ってきたりと思わぬ不意打ちも入ってきて場内は大受けでした。この人の作風、大好きです。もっと追いかけないと。

仲入り前はこはるさん。初めてお目にかかりました。小柄な体躯が高座の上で弾けるように躍動するのが見ていてとても楽しい。

主任は松之丞さん。成金、渋谷らくごと新作を続けて見て来ましたが、今日は古典『青竜刀権次』を第二話の途中まで。マクラはほとんど振らずじっくりと、パンパンと扇子と張り扇の音が気持ち良い名調子。立派な入墨を入れて強面と思いきやヘタレで、名も知らぬ薩摩の武士に出会う度に牢屋にぶち込まれてしまう主人公のキャラクターがおかしい。薩摩の武士がついに名を明かすところでは思いの外ビッグネームで「おおっ」となりましたが、酒絡みで素行に問題があったという逸話も多いしいかにもそんな事をやりそうな人物ではあります。幕末頃の湯島は昼でも女子供は寄り付かないところだったとか。湯島天神男坂下なんて馴染みのある地名なので、現代しか知らない俺にはちょっと想像がつかないです。続きものなのでさあこれからという良い所で切られまして終了。楽しかった!

終演後は飯田橋まで下っていって、学生時代によく行ったえぞ松でホイコーローを食べました。定食とメニューにはありますが、山盛りのご飯の上に味噌の絡んだキャベツと肉が直に乗せられて出て来るホイコーローライスといった外観。思い出通りの味でした。胃がはちきれそうになる感覚もあの頃と同じ。ヒィヒィ言いつつも何とか食いきったので、まだまだ俺は若いということにしておきます。

そのまま総武線に乗って帰宅の途へ。途中、飯田橋で大量に人が乗ってきて、「月曜だからナイターは無いだろうになんだこりゃ!?」と思いましたが、直ぐに今日がポール・マッカートニーの来日公演だったことを思い出しました。一昨年は東京ドームでご尊顔を拝しましたが、今回はけっきょく行けずじまいでした。吹っ切ったつもりでしたが、誇らしげにTシャツを着たおじさんたちを見るとやはりちょっと悔しい。ロック界に訃報が続く昨今ですが、ポールはまだまだ元気そうだし、少なくとももう一回ぐらいはチャンスがあるとは思うのですが。

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